南セントレア市
読み:みなみ-セントレア-し
外語:South centrair city

 愛知県南セントレア市。伊勢湾と三河湾に挟まれる位置にある知多半島南端に誕生予定だった市で、南アルプス市に続くカタカナ市名になる予定だった。しかし誕生には至らなかった。
目次

市に関する情報
 人口は計約4万7000人、面積約85平方km、主要な産業は農漁業や観光。

運輸交通
 市の中央部を南知多道路という自動車専用道路が走り、海岸沿いを国道247号が走る。
 鉄道は名古屋鉄道が2線、名鉄河和線と名鉄知多新線が走る。

事の顛末

合併協議
 愛知県知多郡美浜町と同郡南知多町が合併し、2006(平成18)年3月に市政施行を目指していた。このセントレアとは、2005(平成17)年2月17日に伊勢湾に開港した中部国際空港の愛称で、英語のCentralとAirを足した造語であり、中部国際空港会社の登録商標である。
 この南洋の島国のような市名は両町の合併協議会が決定したが、公募の結果や歴史文化を無視して決定してしまったため町内外から大反発を受け、町内は「ドエリャー騒ぎ」(=大変な騒ぎ)となった。

市名の由来
 2004(平成16)年12月1〜20日までに全国に一般公募した結果では、全国から334件(有効票329件)の応募があり、南知多市が70件でダントツ一位だった。二位・三位は美南市で読みが違い、二位はびなん27件、三位はみなん14件だった。
 しかし有効票に点数を付けて協議した第2回会合で、26人の委員が1人3件を提案し、1位10点、2位5点、3位1点で計算した結果、1位は123点で南知多市となったものの、2位に108点でセントレア市、6位に15点で南セントレア市、そして9位には10点で遷都麗空市(セントレアし)などという珍走団かと思うようなものがでてきた。
 結果、セントレア関連で合計点数が133点になることから、この案で協議し、中部国際空港の南に位置するから南セントレア市、として決定したそうである。

そして破談
 2005(平成17)年2月27日に合併の是非を問う住民投票が実施され、その結果、過半数が合併反対に投じ、新市名どころか合併自体が破綻した。もって合併協議会は同年3月31日をもって廃止となった。
 合併協議員は愚かだったが、町民は至って正常だったわけである。
 ちなみに、森下利久南知多町長はこの合併破談の責任を町民に押し付けた上、斎藤宏一美浜町長は惜敗の一言として「将来、(中部国際空港がある)常滑市との合併があればセントレア市を提案したい」と述べた。

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