クリープ現象
読み:クリープげんしょう

 トルクコンバーターを使ったAT車で、ブレーキを離すだけで走り出してしまう現象のこと。
目次

概要
 渋滞の道路や坂道発進で、この現象を便利に使うことができる。
 なお、ATでもCVT(無段階変速装置)には本来クリープ現象が存在しないが、クリープ走行を望む客が多かったことから、最近のCVT車ではトルクコンバーター(以下、トルコン)を併用してクリープ現象が起こるようになった。

特徴

坂道
 走行可能な状態では常にクリープ現象がある。
 このため、坂道発進なども場合も、余程の急坂でない限りは停車状態からブレーキペダルを離してもいきなり後ろに下がったりはしない。従って、坂道発進が非常に楽になる。

回転数
 夏場は、エアコン使用時に使用時にエンジンの回転が上がることがある。カーオーディオなどで電力消費が増えた場合も同様である。
 AT車の場合は回転が上がればクリープ現象も強くなるため、結果として車がジリジリ走り出し、追突ということも考えられる。

停車中
 AT車では、回転数が上がってクリープ現象が強くなっての衝突事故を防ぐため、停車時はN(ニュートラル)に入れる癖を付けるべきともされている。N(ニュートラル)に入れておくと、トルコンとエンジンの負担を減らせるため、トルコンの保護になる。
 理論値では、D(ドライブ)状態の方が若干回転数が下がる(こともある)ので、Dの方が燃費がよい(こともある)。つまりNにしても燃費が良くなるということは殆どない。ただ、信号が長い時にはクリープ現象を避ける為にNに入れるのも悪くはない。その場合、Dにいれる時にしっかりとブレーキを踏んでおかないと、回転数が上がった際に急発進などの事故を起こすことがあるので、注意が必要である。
 では、停車中にNに入れるべきなのかどうか、については、やはり議論がある。交通安全協会が発行している交通教本には、Nにするべきと書かれている。しかしJAFの公式ツイッターはNにすべきではないとのツイートをしていた。ただしこれがJAFの公式見解かどうかは不明である。

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