2ストロークエンジン
読み:トゥーストロークエンジン

 吸気/圧縮/爆発/排気というサイクルを、ピストンが1往復(2ストローク)で完了するエンジン。略称 "2スト"。主に小排気量のエンジンに採用される、高出力のエンジンである。排気量50cc程度のミニバイクは殆どが2ストロークエンジンを使用している。
 ピストンが一番上(上死点)に来るたびに毎回爆発を行なっているのが特徴である。メカニズムは、まずピストンが一番下(下死点)から上に上がる際に、空気と気化した燃料(混合気)を吸い込む(吸気)。この際、吸気されたガスによって、既にシリンダー内にある不要な燃焼後のガス(排気ガス)が押し出される(排気)が、同時に少量、吸気された燃料混合気も排出されてしまう。そしてピストンの上昇に伴い混合気の圧縮が行なわれ(圧縮)、上死点でスパークプラグにより点火して爆発させる(爆発)。この圧力で上死点から下死点にピストンが下がるが、下がりきる前に排気孔があらわれ、その後掃気孔があらわれて、排気と吸気を兼ねた掃気が行なわれる。
 サイクルが短時間で終了するため温度が上がりやすい。そのため潤滑油がすぐに焼けてしまうため、エンジンオイルを燃料に混ぜてシリンダー内に送り込んでいる。オイルは燃料と同様に徐々に減っていくので、時々補充してやる必要がある。万一エンジンオイルが切れてしまうと、エンジンは呆気なく焼きついてしまい、ピストンやシリンダー等の損傷は免れない。
 幾つかのデメリットはあるが、2ストロークエンジンは上死点ごとに爆発しているので、同じ排気量の4ストロークエンジンよりは出力が高くなるというメリットがある。

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