PD音源
読み:ピーディーおんげん
外語:PD: Phase Distortion
CASIO(カシオ)の開発した音源。
シンセメーカー各社がアナログシンセを模倣したディジタルシンセを開発する中、ディジタル独自の音源方式を目指してCASIOが開発した音源。PD音源搭載のCASIO CZシリーズは非アナログシミュレート音源としてよくヤマハDXシリーズと対比される事が多いシンセだったが、PDはCASIOのPCM音源ファミリーキーボード路線移行に伴い現行機種からは消えてしまった音源でもある。
原理的には、FM音源が正弦波(サイン波)を使うのに対して、PD音源は余弦波(コサイン波)を使い、読みとり速度を変えることで音色を変化させている。よく正弦波を使っていると勘違いされるが、正解は余弦波。
後期には、PD音源のオシレーターを複数スタック出来るようにしたiPD(integrated Phase Distortion)音源を装備した VZシリーズやギターシンセPGシリーズも登場した。
ちなみにCASIOは平成になってSynclavierやFairlightのようなオーディオワークステーションの開発に移ったが、最終的に世の中に完成品が出る事もなく事実上シンセ市場から撤退してしまった。
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