冠詞
読み:かんし
外語:article

 ヨーロッパ語などにみられる品詞の一つ。
目次

概要
 よく知られるのは不定冠詞(英語のa、an)や、定冠詞(英語のthe)があるが,、ドイツ語では更に否定冠詞、所有冠詞、疑問冠詞がある。
 但し、同じインド・ヨーロッパ語族であっても全ての言語が冠詞を使うわけではない。英語では不定冠詞と定冠詞が使われるが、ロシア語では両方使われず、エスペラントでは定冠詞のみ使われる。

特徴

使い分け
 定冠詞を使う主な場面は、イメージとしては、華やかなスポットライトを浴びながら、ファンファーレやテーマソングに乗って颯爽と現われ、観衆が拍手喝采しているような状況である。
 不定冠詞を使う主な場面は、ステージの上で一人だけスポットライトを浴びているような状況で、暗闇の中に一人だけ候補となるものが浮かぶ印象である。
 いずれも、数えられる中で一つ、といった場合に付けられることが多い。特に英語がそうで、冠詞は可算名詞にのみ付けられ不可算名詞には付けない。

用例
 例えば、山では熊は危険な動物で注意が必要である。
 このとき、余程特別な状況でない限りどんな熊でも危険なのであり、特定の熊一頭だけが危険、といったようなことはない。そして、熊は可算名詞である。この場合は不定冠詞を使う。
 A bear is a dangerous animal.
 英語の日常会話では、冠詞を用いず複数形として、次のように表現することも多い。
 Bears are dangerous animals.
 一方、突如として現われた巨大熊が街を襲う、といったような映画的状況では定冠詞が使われる。
 The bear is a dangerous animal.
 図鑑やポスター等で熊の危険性を表現するような場面でも同様に定冠詞で表現されるが、それだけ硬い表現であり、日常会話的ではないものである。

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