長着
読み:ながぎ

 和服の一つで、足首まで裾のある丈の長い着物。
目次

概要
 男性用の着物においては、この長着が普段着として全ての基本となる。
 「着物」と云うと、広義には和服全体を指すが、本来着物とは「長着」をいう。

着方
 男の普段着の定番は、長着に帯を締めただけの姿で、「着流し」という。
 この長着の上に羽織る物を羽織という。長さは様々あるが、膝上程度までの長さのものが一般的である。
 着流しに羽織を加えれば外出着となる。更に袴を付ければ準礼装となる。
 このように、男性の服装の格は、着流しに付ける付加物によって決まる。

特徴

形態
 通年用いられる。暑い季節は単の長着を、寒い季節には衿の長着を使う。
 肌着として長襦袢や半襦袢、下着としてを締めるなどし、その上に長着を着て帯を締める。
 外に出る時には、その上に羽織をはおる。この姿が、時代劇などでよく見られる、一般的な普段着としての和装である。

オプション
 中には肌着を着る。和装的には長襦袢を着るが、最近ではTシャツ(肌襦袢)を着ることもある。
 靴は、下駄、雪駄、草履などを用いる。サンダルやスニーカーなどの洋靴は似合わないとされる。
 かばんの類いは、巾着袋がよく使われるようだ。

補足

書生風
 まんが「さよなら絶望先生」に代表される書生風の服装であれば、小紋柄の長着に袴を穿く。肌着としては、同作では白のスタンドカラーシャツが使われている。
 絶望先生の場合、冬は上着に、紳士用外套である「とんびコート」(インバネス・コート)とマフラーが使われているようである。下着

着物は三代着られる
 質の良い着物は、親子三代に渡っても着られる。近年の安価な粗悪品は洋服と大差無いと思われるが、昔は本物しかなかったため、古い着物は良品が多い。
 但し、親子三代で同じ体格ということはそう無いので、三代という表現はあくまで例えであり、実際にそうするためには寸法合わせなどの手直しが必要かと思われる。

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