鉛筆
読み:えんぴつ

 筆記用具の一つで、黒鉛粉末と粘土を混ぜて焼いた芯を、木などの軸に入れたもの。
目次

概要
 イギリスで発明された筆記用具である。
 日本には江戸時代の初期にオランダから伝えられ、明治期の後期に一般に普及した。
 日常の筆記用は黒だが、黒以外は色鉛筆と呼ばれる。赤鉛筆などを除いた色鉛筆は、主として絵画用。

特徴

構造

芯の硬さ
 JISでは、JIS K 5600-5-4により、引っかき硬度として規定されている。
 芯が軟らかい(濃い)ほうから順番に、以下のように規定される。全部で17種類がある。
 6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、5H、6H、7H、8H、9H
 使用されるB/F/Hは、各々次の意味がある。
 Bの数字が大きいほど濃くて柔らかいことを示し、逆にHの数字が大きいほど薄くて硬い芯を示す。
 JISの規格では6Bから9Hまでだが、理論上はさらに数を増やすこともできる。

素材
 軸は主として木製である。この木も様々なものが使われるが、代表はヒノキ科の、その名も「エンピツノキ」である。
 通常の鉛筆の芯は、黒鉛と粘土を混ぜて焼いて作られ、黒鉛と粘土の比率によってHやBなどが決まる。
 色鉛筆の芯は、黒鉛の代わりに目的の色に合わせた顔料を用い、かつ書き味を良くするために粘土の代わりにタルク(滑石)や蝋、を混ぜ、乾燥させて作られる。

補足

消しゴム
 通常の鉛筆でに書くと書いた部分が黒くなるが、これは鉛筆の芯に含まれる黒鉛の粒が紙の表面に付着するためである。
 消しゴムで消えるのは、この黒鉛の粒を吸い取るためである。
 なお、昔は本当にゴム製だったので消しゴムと呼ばれるが、現在一般的に使われているものはポリ塩化ビニル(PVC)と呼ばれるプラスチックである。

10B
 6Bをこえる硬度の鉛筆として「10B」があり、日本では三菱鉛筆が発売した。

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