勝劣派
読み:しょうれつは

 法華経の後半(本門)は前半(迹門)より優れているとする、かつての日蓮宗の派閥。⇔ 一致派
目次

概要
 妙法蓮華経(法華経)は、前半(迹門)と後半(本門)に分かれており、前半で二乗作仏を、後半で久遠実成を説くなど雰囲気にもかなり差がある。
 そこで日蓮宗内で、どちらも等しいとする派閥と、後半(本門)は優れ前半(迹門)は劣るとする派閥とに分かれた。
 現在日蓮宗とするのは一致派であり、対するのが勝劣派となる。

特徴
 かつて、不受不施派を除く日蓮門下が集まった日蓮宗より、一致派と勝劣派が分裂した。
 現在の日蓮宗は不受不施派を含めて一致派であるため、それ以外の多くの門流(門派)が勝劣派ということになる。
 元々日蓮宗とは言っても、ある門流から分派した別の門流は一致派と勝劣派が変化することがある。このようにして様々な門流が作られたが、中でも規模の大きい勝劣派の五つの門流を勝劣五派という。
 このほか、小規模ながら単立として分かれたり、不受不施派として分かれたりする門派も多数あった。
 また勝劣派から、一致派となり日蓮宗に戻った門流もある。
 このように日蓮系の門派(門流)には様々ある。そして勝劣派は日蓮系教団と呼ばれ、絶えず分派合派を繰り返しており、また分派してできた教団は必死な信者獲得をする新興宗教系カルトが多いのも特徴となっている。

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