仏教
読み:ぶっきょう
外語:Buddhism

 インドで発祥し支那から朝鮮や日本へと伝わった宗教
目次

概要
 釈迦の教えを救いとする宗教である。農耕文化的宗教ともいえる。
 歴史の長い宗教であり、このため様々な宗派に分派している。
 大きくは、保守派の「上座部仏教」(小乗仏教)と、新興の革新派である「大乗仏教」とに分かれ、日本で信仰されている仏教は後者、大乗仏教である。
 以降は、原則として日本仏教について説明をする。

特徴

日本の仏教
 日本で信仰されている仏教は、本来のインド仏教とは大きく異なるものである。
 釈迦没後、古代インドの民間信仰や、伝来の中継地点である支那にあった道教などの思想が仏教と混交し変化しながら伝わったものが、いまで仏教として信じられ信仰されている宗教である。
 日本では当たり前のようにされている仏教での先祖供養なども、仏教には元々存在しない。仏教は、生きている人間のための生き方を説く宗教であり、ゆえに葬式や年忌法要での僧侶の読経も決して死者のためにしているのではなく今を生きる人々つまり遺族のためにされているのである。

地獄感
 日本の仏教では、死後の世界が描かれている。しかしこういった世界観は、釈迦は語っておらず、経典にもない。
 仏教つまり釈迦の思想の肝は因果を明らかにしたところである。釈迦が説いた涅槃(ニルヴァーナ)は、死や死後の世界とさえ関わらない「境地」を表わすものであった。
 輪廻転生六道の輪廻など仏教と組み合わせて考えられがちなこれらの思想は元々はインドで信じられてきた信仰由来(バラモン教など)であり、さらに支那の道教などの思想が混交して出来上がったものが、いま日本で信仰されているものとなる。

先祖供養
 日本仏教では、先祖供養を仏式で行なう。しかし仏教には、もともと先祖供養という概念は存在しない。
 釈迦は、死んだ後のことではなく、我々がいまどう生きたら良いかを教えてくれたからである。
 しかし支那から日本に伝来する経路で儒教の先祖供養が取り込まれ、今に至っていると見られる。
 従って本来の仏教には、墓を守って先祖供養、水子供養など日本で行なわれていることの多くが存在しない。原理主義であれば、日本式の仏教は邪道ということになるが、日本人は仏教に鎮魂としての役割を持たせたことから、このようにして日本式仏教として独自に発展をした。

年中行事
 仏教における年中行事は次の通り。宗派問わず、一年は修正会に始まり除夜会に終わる。
 この他に、各宗派ごとに、宗祖の誕生または入滅の日に法要が営まれる。
 なお、施餓鬼会は浄土真宗は行なわない。

種類

日本仏教
 日本の伝統的な宗派として、次の日本仏教の十三宗がある(順不同)。
 主流はこのうち曹洞宗と浄土真宗だが、浄土真宗は大きくは西と東とに分派している。
 この他に、日蓮系教団を初めとした各種の新興宗教が存在する。酷いものになると、既に仏教ではないような教義を持った新興宗教もある。

海外
 様々な仏教が信仰されている。

再検索