Yahoo! BB
読み:ヤフービービー
外語:Yahoo! BB: Yahoo! Broadband
ソフトバンクグループのYahoo! Japanが提供する
ADSL
サービス。
目次
概要
起源
問題山積
開通前
開通直後
顧客情報流出
概要
起源
2001(平成13)年6月20日、ADSLのフルスペック
ITU-T G.992.1
(G.dmt) Annex Aを採用し、ダウンリンク8Mbps、月額2,830円(
基本料
990円+ISPサービス1,290円+ADSLモデムレンタル費500円+スプリッターレンタル費50円)という、それまでの常識を根本から覆す低価格、衝撃的な発表をし、更にその翌日にソフトバンクによる東京めたりっく買収を発表し、業界を騒然とさせつつ誕生したADSLサービスである。
最終的に東京・大阪・名古屋めたりっくは全て買収され、Yahoo! BBの業務向けのサービスとして運用されることになった。しかしこれも2003(平成15)年6月30日をもって終了、Yahoo BB!サービスに一本化されている。
問題山積
Yahoo! BBの起こした問題の数は数え切れず、網羅すればそれだけで何冊か本になってしまう。
ここでは、代表的なものをいくつか紹介する。
まだADSL設備設置すらしていない状態で全国で受付開始。あからさまな囲い込み。
申し込みDBを紛失し、放置された顧客大量発生。開通遅れの原因をNTTへ責任転嫁した。
解約しようとすると回線を握り、文書でないと解約できないように変更した。
一年縛りの約款無断変更未遂
通信と無関係のソフトバンク系列企業を大挙TTCに乗り込ませ、会議を妨害。
総務省指導を無視し、ITU-T国際会議へ競合規格である
ITU-T G.992 Annex C
の標準取り下げ提案
モデム送り付け商法や老人・障害者・未成年に袋を押し付けるパラソル部隊出現。商品を無料と虚偽した。
勝手に局内工事して接続数水増し。
使いもしない電話局内コロケーションを占有し、他社妨害。その後渋々返却。
IP電話
交換機が元々持っている機能を特許として申請するサブマリン商法発覚。
顧客管理も満足にできないのに、MDF工事をさせろと横車。
未だ、ネットワーク全体表示をクライアントが要求するとブロードキャストパケットが流れるバックボーン
法人BBフォンの機器が準備出来ていないうちから日経全面広告で販売開始。実際のサービスインは7ヶ月後。あからさまな囲い込み。
系列会社のオンラインゲームのサーバーから個人情報だだ漏れ。
BBフォンの大規模障害をIP電話は無関係の、ナビダイヤルW杯チケット予約のせいにした。
資金枯渇後、モデムレンタル料金に個人情報を付けて証券化流動化開始。証券化を受け持つ会社はマネーロンダリング総本山のケイマン諸島に設立。
インチキ営業がばれ、スカパーがソフトバンググループのクラビットとの代理店契約を解除。
相次ぐ課金ミス。相手が出ていない0秒通話も7.5円。
BBフォンから携帯電話へ誤接続1万2000件(本件でBBフォン網にはQoS無しが発覚)。
日本中にMSブラストを撒き散らす、ルーター設定が脆弱なネットワーク。
個人情報漏洩が頻発。
モデム発火事件を1年間隠蔽。今なお同タイプのモデムは稼働中。
ただの嫌がらせでイーアクセスのCTOを提訴。その後、こっそり提訴取り下げ。
開通前
こうしてYahoo! BBはうまれ、申し込みが開始された。しかしいつになっても開通せず、加えて2001(平成13)年9月8日(土曜)になり、続々と規約無断変更が発覚、大問題となった。
中でも、9月6日以降の申し込みでは1年以内に契約解除又は解約した場合は1年分(33,960円)の利用料の残額を請求する、という一文の追加は悪質であり、大問題となった。
元々300万人以上加入しないと採算が合わない価格計算なので、この問題で契約者が減ったりすれば値上げ又はサービスの停止となるのは目に見えていた。明くる月曜になって各マスコミからの問い合わせが殺到、Yahoo!は慌てたのか「手違いがあって間違った文章が掲載されてしまった」と訂正した上で規約は早急に変更前の状態に戻すとした。更に、契約約款の変更に関しては「当面は予定していない。変更する際も十分な告知期間を設け、周知徹底する方針だ」としている。
開通直後
しかしその後も次々と問題が生じた。
現在は10営業日以内での工事完了が概ね実現できているが、誕生当時は延々と待たされることが多かった。通信速度が遅いという問題も頻発したが、2002(平成14)年3月1日から
Reach DSL
を提供開始し、改善をはかっている。
顧客情報流出
そして2004(平成16)年2月、個人情報451万件以上という、前代未聞の大量流出事件を起こした。
守秘契約を交わした代理店と派遣社員から情報は流出したが、個人情報は、単なるサポート要員であっても参照可能、複数人で一つのIDを共用、などという呆れるほどに低レベルな管理体制であったことが発覚している。
しかも、BBフォンの通話記録まで漏洩している。
この件で、情報流出に対し僅か500円で済ませてしまった。以降、他社においても個人情報流出時賠償金の相場が500円になってしまった。
その後も数回の情報漏洩をおこしている。
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