ST-506
読み:エスティーごーゼロろく
外語:ST-506

 Shugart Technology(現在のSeagate Technology)により開発された、パーソナルコンピューター用のハードディスクドライブ製品の型番。
目次

概要
 1979(昭和54)年、Seagate Technologyが発売した製品がST-506である。
 大きさは5.25インチフルハイト(現在使われているCDドライブ等は、5.25インチハーフハイト。この倍の高さ)であった。
 ディスクはMFM記録で、容量は5Mバイトであった。

特徴

インターフェイス
 この製品は、パーソナルコンピューターと接続するための独自のインターフェイスを持っており、後にはこのインターフェイスがST-506インターフェイスと呼ばれるようになった。
 このインターフェイスは、1980年代の主力で、IBMのPC/XTで採用され、その後PC/ATPS/2シリーズの一部でも使われた。

技術
 ドライブは、最大で4台まで接続できる。
 HDC(ハードディスクコントローラー)にはWestern Digital社のWD1002、WD1003、WD1006などが使われていた。
 パソコン側のHDCとハードディスク本体のデータ転送はシリアルで行なう。ケーブルは二本に分かれており、34ピンのコマンドインターフェイスケーブル(制御信号)と、20ピンのデータインターフェイスケーブル(データ信号)があった。
 双方共に5MHzのクロックで動作し、最大で625Kバイト/秒の転送速度が得られた。

後継
 現在でこそ、ハードディスクドライブのインターフェイスはパラレルからシリアルへ移行しているが、当時の技術力ではシリアルの高速化にも限界があった。
 Western DigitalのWD1007コントローラーを用いたST-506の高速版ESDIも登場したが、主流にはなれなかった。
 やがて、パラレルインターフェイスでありながら、WD1003とレジスターレベルで互換性のあるIDEが登場したことで、ST-506は表舞台から退いたのである。

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