SASL
読み:エスエイエスエル
外語:SASL: Simple Authentication and Security Layer

 各種プロトコルに、認証機能や、オプションで暗号化機能を提供する層。
目次

概要
 SMTP AUTHなどで使われる。
 仕様はRFC 4752で規定される。

認証方式
 認証方式はサーバーの実装依存で、様々なものが使われる。
PLAIN
「認可識別子<NULL>認証識別子<NULL>パスワード」というスタイルで、認証情報を平文で送信するもの。
考えられる中で最も実装しやすいが、最もセキュリティレベルが低い。
LOGIN
ユーザーIDやパスワードを順次送りメールサーバーにログインするスタイルの認証。これもパスワード等は平文で送信される。
標準が存在しないらしく、セキュリティレベルだけでなく互換性にも問題がある。
CRAM-MD5
チャレンジ&レスポンス型認証を用いるもの。メッセージダイジェストの作成にはMD5を使う。
クライアントがMTAに接続すると文字列チャレンジが送られるので、この文字列とパスワードをMD5アルゴリズムでメッセージダイジェストを作りMTAへ送り返す。MTAは同様の手順でメッセージダイジェストを作り、一致していればログインを許可する。
生のパスワードがネットワークを流れないため、PLAINやLOGINより安全性が高い。
「まともな認証方式」(PLAINやLOGINはまともでは無い)の中では、最も普及している。Becky!2ほか、日本国内で流通しているMUAが対応するまともな認証は、このCRAM-MD5だけのようである。
DIGEST-MD5
CRAM-MD5は、辞書攻撃ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)に弱いという欠点があるので、その対処をしたもの。
その他
Kerberos、GSSAPI、S/Keyなどが用いられる実装もある。

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