リツイート
読み:リツイート
外語:RT: ReTweet

 Twitterにおいて、誰かのツイートの再送信をすること。略して「RT」という。
目次

概要
 リツイート(ReTweet)とは、Re(再度)+Tweet(ツイート=さえずり=Twitterで発言すること)の意。
 誰かの発言を、それがリツイートであることを明言した上で自分のアカウントで再送信することである。
 Mastodonにおける「ブースト」に相当する。

特徴

機構
 現在、Twitterには公式にリツイートの機能が用意されており、他社のツイートのリツイートを選択すると、自分のフォロワーに対し、そのツイートを元の発言者の名義で広めることができる。
 元の発言者が、そのツイートを消去した場合、リツイート先も全て全自動で消えてくれる。
 また、このツイートには「@元の発言者」が含まれるが、これは元の発言者のリプライの一覧には含まれないため、後述する非公式なリツイートと違って、無駄なリプライが増えることがないという利点がある。
 ゆえに、通常は公式機能のリツイート機能を使うことが推奨されている。

以前
 リツイート機能は最初からあったわけではなく、ユーザーの中から自然発生したものである。
 当初は、一定のルールを決めた上で普通に投稿することで、ツイートを広めるということが行なわれていた。これは、暗黙の了解としてユーザー間で自然発生的に作られたものである。
 次のような形式で投稿するのが一般的である。
 RT @example: example message
 かつては次のような書式もあったが、最近では殆ど見かけくなった。
 RT: example message (via @example)
 一般的に、誰かのつぶやきに返信する場合は、次のような形式とするのが主流だが、
 @example 返信文
 リツイートでは、文の頭に「RT:」を付けることでTwitterに返信ではない発言と扱わせつつ、つぶやきの再送信であることを明示しているわけである。
 Twitterクライアントによっては、簡単な操作でRTできるようになっている。

著作権について
 リツイートは第三者のツイートを自分のアカウントで紹介する機能と解釈されるもので、リツイートに著作権が発生することはなく、当然だがツイートの著作権がリツイート者に移譲されることもない。機能が作られる前、手動でリツイートしていた頃と比べると、格段に著作権に配慮したメカニズムであると考えられる。
 しかし日本の司法における判例では、画像を含むツイートのリツイート行為は著作者人格権の侵害になるとしている。
 リツイートも著作権侵害にあたるとするのは、実際に訴訟があり最高裁判決が出たからである。これは北海道の写真家の男性が、自身の写真を無断でツイートおよびリツイートしたユーザーは著作権侵害だとしてTwitter社に発信者情報を開示するよう求めた訴訟において、2018(平成30)年4月、2審・知的財産高等裁判所は著作権侵害にあたると判断したことによる。Twitter社は上告するが、2020(令和2)年7月21日、最高裁第3小法廷(戸倉三郎裁判長)は上告を棄却、ユーザーのメールアドレスを開示するよう命じた2審が確定した。
 問題となるのは、著作権侵害になるその「理由」が想像を超えているところにある。判決では、リツイートによって写真の一部が(Twitterの仕様により)トリミングしてサムネイル表示され、この時はその影響で写真に含まれていた写真家の氏名表記がサムネイルでは見えなくなっていたため著作者人格権である同一性保持権と氏名表示権が侵害されたと判断され、リツイートも違法であるとした。ただTwitterの仕組み上、表示上見切れていて全体のうち一部が表示されていてもクリック(タップ)すれば全体は見ることができる。
 単に表示しきれないため元画像を保持したまま一時的に見切れるように表示し、閲覧者が希望した場合のみ元画像を表示するのがTwitterあるいは似たようなSNSで一般的な仕組みではあるが、これが同一性保持権の侵害だとすると、Webブラウザーや画像ビューアーで大きな画像を開いた際に表示しきれずスクロールバーが出て一部しか表示されないような表示方法をした場合も、同様に同一性保持権の侵害になる恐れがあることを意味している。

評価
 賛否両輪に別れている。

肯定意見

否定意見

対応
 リツイートには壮大な可能性がある、などと声高に主張する人もいるが、実際のTwitterユーザーは、それほど大げさには捉えることもなく、ごく普通に使っているだけである。
 なお、リツイートが鬱陶しいとして、クライアントのNGワード指定に「RT」を入れている人もいるらしい。

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