inode
読み:アイノード
外語:inode: index node
UNIX系のファイルシステムで古くから使われている、ファイルに関する情報。
概要
ファイルが作られると、そのファイルに関する情報を記録するため、inodeが作られる。
全てのファイルは、物理的にinodeにリンクされている。UNIX系のファイルシステムの場合、ハードリンクという機構があり、一つのファイルに複数の別名を付けることができるが、この場合でも、ファイルの実体の情報であるinodeはファイル一つに対して一つだけである。
なお、inodeのiはindexを意味すると考えられているが、デニス・リッチーは「記憶にない」(意訳)としている。inodeという語はいつの間にか使われるようになっていたようである。
特徴
仕様
POSIXでは、少なくとも次の属性を要求している。
- ファイルサイズ (バイト)
- デバイスID (ファイルを格納するデバイスの識別用)
- ファイルの所有者のユーザーID
- ファイルのグループID
- ファイルモード (パーミッション)
- タイムスタンプ
- atime … 最終アクセス時刻 (access time)
- mtime … 最終ファイル変更時刻 (modify time)
- ctime … 最終inode変更時刻 (change time)
- そのinodeに対する参照数 (ハードリンクの数)
- ファイル実体(ブロック)へのポインター
- inode番号
例外
UNIX系のファイルシステムでも、ReiserFSのようにinodeを使用しないものも増えてきているが、inodeにあるような情報はいずれにせよ、ファイルシステムのどこかに記録する必要がある。
どのようなファイルシステムであれ、システムコールのstat(2)で基本的な情報が得られる。
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