Thoughts on Flash
読み:ソーツ-オン-フラッシュ
外語:Thoughts on Flash
2010(平成22)年にスティーブ・ジョブズが発表した、なぜiPhone、iPod、iPadなどにFlashが搭載されないのか、についてのAppleの考え方。
概要
ジョブズは、Flashについて語ることは以前よりあったが、まとまった文書として公開したのはThoughts on Flashが初である。
簡単に言うと、次のようなことが語られている。
- Flashはオープンではない。完全にオープンなHTML5などの技術の方がよい
- Flashは本当に必要だろうか。Flashゲームをプレイできないのは事実だが、アプリがあるではないか
- 信頼性、セキュリティ、パフォーマンスは犠牲にしたくない
- Flashはバッテリーの浪費が激しい
- FlashはPC用に設計されており、指を使ったタッチスクリーンには適していない
- 最も重要な理由は、FlashのようなミドルウェアがあるとOSの進化からアプリが取り残されてしまうこと
特徴
幾つかの理由が述べられているが、OSの上に第三者のレイヤーを被せられるとAppleの独裁が揺るぐので認めたくない、というビスネス面および独裁体制の維持のためと、実際に代替技術があるのに古くさいAdobe Flashにこだわっていたら時代遅れになる、という革新思想が大きな柱になると思われる。
この宣言によりFlashは現実にどんどん規模が縮小することになり、10年後の2017(平成29)年、ジョブズも述べたFlashゲームについては代替環境が存在しないまま、Adobe Systemsは2020(令和2)年末にAdobe Flashのサポートを終了する旨を発表した。
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