Sasser
読み:サッサー
外語:Sasser

 2004(平成16)年4月30日に出現したワームの一つ。本種の作者は不明だが、亜種はドイツ・ローテンブルクに住む18歳の高校生Sven Jaschan(スベン・ヤシャン)によって作られたとされている。彼は2004(平成16)年5月7日にドイツ北部のニーダーザクセン州警察に、Sasserワームの作成容疑で逮捕されている。この少年はNetskyワームの亜種の作者でもある。
 最終的に、原種と亜種B〜Eまでが確認されている。
 このワームはWindows 2000/XPの脆弱性MS04-011のうち、Local Security Authority Subsystem Service(LSASS)というコンポーネントの脆弱性を悪用して感染する。Windows自体の脆弱性であるため、ネットに接続しているだけで感染するのが特徴。
 感染すると5554/tcpでFTPサーバーを起動し、他のコンピューターへの感染活動を行なう。
 具体的には、ランダムで作成したIPv4アドレスの445/tcpへの接続を試みる。成功すると、9996/tcpへバックドアのコードを送信、このコードが稼働すると5554/tcpに逆接続させ、ワームコードをFTPで取得する。
 この "Sasser" の名は "LSASS" のSASSにerを付けて命名されたとされる。
 ちなみに、Windowsの脆弱性を狙いバッファーオーバーフロー攻撃を仕掛けるワームプログラムでありながら、自身もバッファーオーバーフローしてしまうバグを持っている。

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