S3
読み:エス-スリー
外語:S3

 かつてのパソコン用グラフィックチップ(GPU)業界の覇者。
目次

概要
 初めて本格的な3D処理を搭載したViRGEなどの頃が全盛だった。
 1999(平成11)年6月22日に業績が悪化した米Diamond Multimedia Systemsの買収を発表した。S3はグラフィックチップベンダーであり、対しDiamondはグラフィックカードベンダーであった。こうしてS3は、単なるチップベンダーではなく、それをパソコン用製品として販売するビジネスにも進出した。しかしやがて、強敵NVIDIAが台頭し、S3は競争力を失った。

特徴

撤退
 S3側のグラフィックチップ事業はVIA Technologiesとの合弁会社に移管された。こうして統合型チップセットApollo PM133(VT8605)などが開発されるに至った。
 加えてDiamond Multimediaブランドのグラフィックカード事業も、2000(平成12)年第2四半期の決算と同時に撤退することが発表された。こうしてS3は、グラフィックから撤退することになる。
 元々はグラフィック分野の企業である以上、この分野に全力投入すればNVIDIAに勝つことも不可能では無かったが、しかし企業として、現在好調な分野(携帯音楽プレイヤーRioなど)に経営資源を集中する道を選択した。

その後
 残ったS3社はSONICblueに社名変更、当時の日本法人は「株式会社ダイアモンド・マルチメディア・システムズ」と「日本エス・スリー株式会社」があったが、うち前者の社名を株式会社ソニックブルーに変更した。
 しかし2003(平成15)年3月21日(現地時間)、SONICblueはカリフォルニア州サンノゼの破産審査裁判所に連邦破産法第11章の適用を申請を発表した。日本法人も2003(平成15)年5月31日をもって会社清算、破産後は日本の株式会社ディーアンドエムホールディングス(D&M)に買収されることになる。

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