MariaDB
読み:まりあディービー
外語:MariaDB

 オープンソースRDBMSの一つ。
目次

情報

概要
 オープンソースのRDBMSとしては有名だったMySQLの、原作者本人による派生後継品である。
 なお、MySQLの「my」は「私」を意味する英単語ではなく、作者マイケル・ウィデニウスの娘(長女)の名前Myに由来していた。今回の「Maria」も同様で、彼の末娘(次女)の名前Mariaに由来する。

特徴

由来
 MySQLは、開発者マイケル・ウィデニウスらにより創立された「MySQL AB」という私企業が全権を持っていた。
 この会社は、競合製品潰しを目的にRDBMSメーカーのOracleに買収されかけたが、最終的にSun Microsystemsに約10億ドル買収されることで、MySQLはSun Microsystemsの所有になった。Sunはオープンソースと親和性の高い企業ではあったが、ウィデニウスはSunと折りが合わず、結局2009(平成21)年2月にSunを退職した。
 ウィデニウスはのちに、考えられる中ではSunが最高のMySQLの買収者だったが色々と上手くいかなかったことは残念だった、とSun退職の理由を述べている。
 そして、MySQLからfork(派生)する形で、MariaDBの開発が始まった。バージョン番号などは、MySQLからそのまま継続となっており、事実上の後継品である。
 MySQL初期の開発コアメンバーは買収にともない四散してしまっており、Monty Program AbとSkySQL Abとに分かれてしまっていたが、これが2013(平成25)年に合併し、再集結することとなった。

ストレージエンジン
 受け取ったSQLを解析・処理する「SQLパーサー」と、実際のデータの保持・アクセス・トランザクション管理をする「ストレージエンジン」が分離しているのがMySQLの特徴であるが、MariaDBも同じである。
 MariaDBでは、MySQLとほぼ同じストレージエンジンに対応するため、互換性がある。また、新たなストレージエンジンも追加されている。
 次のようなエンジンに対応している。
 以下はMariaDBで新規追加されたもの。

普及
 コミュニティーベースのLinuxでは、比較的早期にMariaDBへの移行を開始した。
 企業向けの商用ディストリビューションでも徐々にMariaDBへと移行が始まっている。
 次のようなLinuxディストリビューションでMariaDBが採用されている。
 Red HatがMySQLを捨ててMariaDBに移行した以上、もはやMariaDBへの流れが止まることはないだろう。

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