MariaDB
読み:まりあディービー
外語:MariaDB
オープンソース
の
RDBMS
の一つ。
目次
情報
概要
特徴
由来
ストレージエンジン
普及
情報
使用途 ‐
RDBMS
初出年 ‐ ?
開発者 ‐ Monty Program Ab
最新安定版
5.5.42 (2015(平成27)年2月19日)
10.0.17 (2015(平成27)年2月27日)
影響関係
被影響 ‐ mSQL、
MySQL
加影響 ‐ (不明)
動作環境 ‐
マルチプラットフォーム
ライセンス ‐ GPL
概要
オープンソースのRDBMSとしては有名だった
MySQL
の、原作者本人による派生後継品である。
なお、MySQLの「my」は「私」を意味する英単語ではなく、作者マイケル・ウィデニウスの娘(長女)の名前Myに由来していた。今回の「Maria」も同様で、彼の末娘(次女)の名前Mariaに由来する。
特徴
由来
MySQLは、開発者マイケル・ウィデニウスらにより創立された「MySQL AB」という私企業が全権を持っていた。
この会社は、競合製品潰しを目的にRDBMSメーカーの
Oracle
に買収されかけたが、最終的に
Sun Microsystems
に約10億ドル買収されることで、MySQLはSun Microsystemsの所有になった。Sunはオープンソースと親和性の高い企業ではあったが、ウィデニウスはSunと折りが合わず、結局2009(平成21)年2月にSunを退職した。
ウィデニウスはのちに、考えられる中ではSunが最高のMySQLの買収者だったが色々と上手くいかなかったことは残念だった、とSun退職の理由を述べている。
そして、MySQLからfork(派生)する形で、MariaDBの開発が始まった。バージョン番号などは、MySQLからそのまま継続となっており、事実上の後継品である。
MySQL初期の開発コアメンバーは買収にともない四散してしまっており、Monty Program AbとSkySQL Abとに分かれてしまっていたが、これが2013(平成25)年に合併し、再集結することとなった。
ストレージエンジン
受け取ったSQLを解析・処理する「SQLパーサー」と、実際のデータの保持・アクセス・トランザクション管理をする「ストレージエンジン」が分離しているのがMySQLの特徴であるが、MariaDBも同じである。
MariaDBでは、MySQLとほぼ同じストレージエンジンに対応するため、互換性がある。また、新たなストレージエンジンも追加されている。
次のようなエンジンに対応している。
Aria ‐ MySQLにおけるMyISAMの派生
XtraDB ‐ MySQLにおけるInnoDBの派生。Percona社製
FederatedX ― MySQLにおけるFederatedの派生
以下はMariaDBで新規追加されたもの。
PBXT ‐ トランザクションをサポートしたストレージエンジン。PrimeBase社製
OQGRAPH
SphinxSE
普及
コミュニティーベースのLinuxでは、比較的早期にMariaDBへの移行を開始した。
企業向けの商用ディストリビューションでも徐々にMariaDBへと移行が始まっている。
次のようなLinuxディストリビューションでMariaDBが採用されている。
Arch Linux
Chakra
Fedora
(Fedora 19〜)
Slackware Linux
openSUSE (openSUSE 12.3〜)
Red Hat Enterprise Linux
(RHEL 7〜)
Red HatがMySQLを捨ててMariaDBに移行した以上、もはやMariaDBへの流れが止まることはないだろう。
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