差分
読み:さぶん
外語:patch
ハードウェアやソフトウェアに対する改変情報のこと。パッチ。パッチを適用することを「差分を当てる」または「パッチを当てる」と言う。
概要
例えば、ソフトウェアのバージョンアップがあったとする。
しかし機能追加等があったとしても、全体が書き換わるようなことはまれで、大抵はその一部分のみが修正されるのみで、変更部分の割合は全体に対し僅かなことが多い。
あるいは同一の版のプログラムでも、表示するメッセージを英語化したり日本語化したり等の変更や、何らかの機能を組み込んだり取り除いたりする用途などでも、その違い部分の差は、全体のサイズからすれば微々たるものである。
そこで、この「変更点」をまとめ、これを利用してバージョンアップ等を行なう手法が「差分」である。
全体を配るより小さく済むため、ネットワークが遅かった大昔から使われている。
特徴
利用方法等
利用方法や特徴を箇条書きにする。
- ある情報集合Aと、また別の情報集合Bがある。
- このとき、その両者の違い部分を収集して情報Xを作成する。この情報Xが差分である。
- 情報Xは、情報集合Aと、情報集合Bとの違いが全て含まれている。
- 情報集合Aと情報Xを用意する事で、情報集合Bを作り出すことができる。
手元がA、新バージョンがBとすると、BではなくXを手に入れてしまえば、すばやくダウンロード等をすることができ、バージョンアップも出来るという利点がある。
難点等
差分を適用するためには、そのための専用のソフトウェアが必要である。すなわち、環境(オペレーティングシステムなど)に依存する。
特定の環境用のアプリケーションであれば、その環境用の差分を当てるソフトウェアがあるだろうから問題になることは少ない。
プログラム開発時、ソースコードの差分情報をやり取りすることもあるが、これも特定の環境に限定したものであろうから、両者でソフトウェアを用意することができるだろう。
しかし文書ファイル等の場合、基本的にどのような環境でも読み書きできるものなので、これに差分を作ってみても、特定の環境では更新できても他の環境ではできない、ということもありうる。
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