ハッカー
読み:ハッカー
外語:hacker
神業のような優れた技術でとんでもない事をし、人々を魅了する者。
概要
電子計算機の分野に限った用語ではないが、コンピューター界では極めて優れたコンピューター技術者に対する敬称として使われている。
彼らは心よりコンピューターを愛し、優れた技術を持ち、そして素晴らしいソフトウェアを作る。
由来
元々は1950年代末のマサチューセッツ工科大学(MIT)で、夜中に人のいなくなったコンピューター室に忍び込み、大型コンピューターを勝手に操作して遊んでいた学生たちが、世界で最初の「ハッカー」である。
当時はまだパソコンなどは無く、コンピューターは専門の技術者だけが利用でき、学生が触れる事は禁止されていた。その禁を犯してまでコンピューターを操作する行為を彼らは「叩く」、「無茶苦茶な事をする」などの意味を持つ「Hacking」と呼んだ。
彼らは鉄道模型クラブのメンバーで、模型の列車を動かすプログラム作りが目的だったが、このようにコンピューターを操作する事に没頭する者たちが、自分らを誇りをこめて「Hacker」と呼んだ。決して悪い意味ではない。
しかし、当時の彼らの思惑がどうあれ「他人のマシンを勝手に操作する」行為や「禁止されていることでも平気でやる」こともハッカーの一つの側面と言えなくも無い。実際、本家米国でも「悪さをするやっかいな連中」というニュアンスで使うことも多いようである。何れにしても、いつの世もマニアやオタクのやることは社会的には認知されにくいという事だろう。
誤用
ハッカーが時々悪さをすることは間違いの無い事実であるが、破壊活動などの低俗な行為を犯すことはない。
アメリカでは、金庫破りやパスワード破りなど、セキュリティ破り全般を指して「クラッカー」と表現している。
日本同様、アメリカでも時にcrackerをhackerと呼び誤ることがある(例えば映画のHackers)ので、「侵入者をハッカーと呼ぶのはアメリカも同じ」などと主張する者もいるが、本当のハッカーは破壊活動はしない。
2000(平成12)年1月27日の朝日新聞 朝刊のように、マスコミも開き直って「クラッカーは侵入・破壊者であるが、ハッカーには両義がある」などと言い出すこともあるが、前述のとおりハッカーは敬称である。犯罪者は蔑称のクラッカーと呼び捨てるのが適切であろう。
つまり、能力が高くない人はハッカーと呼ばれず、またハッカーは人に迷惑をかけるようなことはしない。
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