CVE-2014-1874
読み:スィーヴィーイー-にーゼロいちよん-いちはちななよん
外語:CVE-2014-1874

 Linuxカーネルに存在した脆弱性の一つ。空のセキュリティコンテクストでのカーネルバグ。
目次

概要
 MITRE社の脆弱性情報データベースCommon Vulnerabilities and Exposures(CVE)に登録されている脆弱性の一つ。
 これは、長さがゼロのセキュリティコンテクストを設定することで、ログイン可能な一般ユーザーがサービス拒否(システムクラッシュ)を引き起こすことが可能なセキュリティホールである。

特徴

問題

原因
 security/selinux/ss/services.c 内の security_context_to_sid_core 関数には、サービス運用妨害(システムクラッシュ)を引き起こす脆弱性が存在する。
 これはSELinuxのバグであり、具体的には、長さ0のセキュリティコンテキストの設定に、CAP_MAC_ADMIN ケーパビリティを利用することで、ローカルユーザー権限であってもサービス運用妨害(システムクラッシュ)状態にされる可能性がある。

修正
 security_context_to_sid_core()関数で、長さ0の場合はエラーを返すように修正した。
 static int security_context_to_sid_core(const char *scontext, u32 scontext_len,
                     u32 *sid, u32 def_sid, gfp_t gfp_flags,
                     int force)
 {
     char *scontext2, *str = NULL;
     struct context context;
     int rc = 0;
 
+    /* An empty security context is never valid. */
+    if (!scontext_len)
+       return -EINVAL;
+
     if (!ss_initialized) {
 修正は「SELinux: Fix kernel BUG on empty security contexts.」と題されている。

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