4.4BSD
読み:よんてんよんビーエスディー
外語:4.4BSD

 カリフォルニア大学バークレー校(UCB)で開発された、BSDのバージョン4.4。1994(平成6)年にリリースされた。
目次

概要
 AT&T(後のノベル)由来のコードを除去したものとして開発された4.3BSD Net/2だったが、まだいくつかの箇所でライセンスに抵触するコードが残っていた。
 このためAT&T(後のノベル)に提訴されるが、しかし逆に、ノベルのUNIX System VにもBSD由来のコードがライセンス違反状態で使用されていることが発覚、結果としてライセンスが必要な部分を削除するというBSD側に有利な条件で和解が成立した。
 そして、4.3BSDの後継として、1994(平成6)年6月に4.4BSDが開発された。

特徴

種類
 4.4BSDは、次の二種類がリリースされた。
 バークレーでのBSD開発は、翌年1995(平成7)年にリリースされた4.4BSD-Lite Release 2までである。

派生
 現在のBSDは、全て4.4BSD-Liteシリーズが基となっている。
 訴訟に巻き込まれたBSDiのBSD/OSはもちろんであり、また、386BSDは短命に終わったため4.3BSD Net/2のまま消滅したがその子孫であるFreeBSDNetBSDOpenBSDおよびそれらからの更なる子孫は4.4BSD-Liteシリーズを基に修正され、開発が継続されている。

補足
 BSDライセンスは非常に緩いライセンスであるため、BSDは様々な場所に使われるようになった。それは、商用のOSであっても同様である。
 例えばWindowsは、TCP/IPの実装にBSDの処理を用いている。
 OS XのベースとなったオープンソースOSのDarwinもまた、4.4BSD-Lite Release 2およびFreeBSDの派生である。
 Sun Microsystems(現Oracle)のSolarisも、もともとのSunOSはBSDで、後にSystem Vになってからも従来のBSD由来のコードは残されている。
 様々なOSがあるが、商業的に最も成功した商用のBSDは、OS Xであるといえる。

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