ビットフィールド (構造体)
読み:ビットフィールド
外語:bit field

 構造体のメンバーのうち、ビット単位の大きさで定義されるもの。
目次

概要
 C/C++では、構造体の定義で、ビット単位の大きさでメンバーを定義できる。
 struct 構造体タグ
 {
 データ型 メンバー名 : ビット数;
 } 変数名;
 unionを併用し、8ビットや16ビットの変数をビットごとに定義する共用体を作ることも可能(後述)。

特徴

実装依存
 ビットフィールドの型には、Cの仕様上はint(またはsigned int、unsigned int)と、_Boolしか使えないことになっている。
 しかし、殆どのコンパイラーは、charshort/longなども(signed/unsigned含めて)利用でき、そして現実に最もよく使われているのはunsigned charに対するビットフィールドである。

I/Oポート
 ファームウェアなどでI/Oポートをビットで定義して使うような場合や、通信プロトコルの処理などによく使われる。
 例えば、次のように定義する。
 union
 {
 unsigned char data;
 struct
 {
 unsigned char FLAG4:1;
 unsigned char FLAG3:1;
 unsigned char :3;
 unsigned char FLAG2:1;
 unsigned char FLAG1:1;
 unsigned char FLAG0:1;
 } BIT;
 } PORT;
 ビット構造体は、上位から定義するか下位から定義するか、コンパイラーによって差があるので注意が必要。使わない部分は、名前を定義せずビット数のみ書くことができる。
 例えば上の例であれば、次のように使える。
 PORT.data = 0xaa;
 PORT.BIT.FLAG0 = 1;

注意点
 殆どのC/C++コンパイラーは、この機能を重視していないためか、非効率なコードを出力する。更には、この処理にバグがあるコンパイラーも存在した。
 また、スレッドセーフな動作をするのかどうかという、コンパイラーの仕様に基づく問題点がある。
 コードサイズや速度などを重視する場合は、ビットフィールドは用いず、ビット演算などを使う方が無難である。

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