テラバイト光ディスクシステム
読み:テラバイトひかりディスクシステム

 直径12cmのCDサイズディスクに、1テラバイトを書き込める光ディスク技術。ベーパーウェアの一つである。
目次

概要
 株式会社オプトウェアが開発した次世代光ディスクで、2002(平成14)年7月16日〜19日に開催された光産業技術の総合展示会「InterOpto'02」において発表された。
 ホログラム技術は従来から研究されているが、小型化やコストなどに課題があった。このテラバイト光ディスクシステム技術では、同社独自の「偏光コリニアホログラム技術」などを用いることで、これらの課題を克服したとする。

特徴

技術的特色
 従来のホログラム技術は、二つの対物レンズを用い、個別に「参照光」と「信号光」を照射する必要があった。
 偏光コリニアホログラム技術では、これを一つの対物レンズから照射可能とすることで、省スペース、コストダウンを実現できるとしている。また、従来のCDやDVD媒体との互換性も実現できるとした。

構造
 記録媒体は、体積ホログラム録素材をガラス製ディスク基板で挟み、片面に反射層が貼られた構造となっている。
 将来的にはプラスチック製ディスク基板を用い、また現状はライトワンスだが、将来的にはリライタブルな媒体も提供可能、とした。

ホログラム
 従来のCDやDVDは、単一のレーザー光を使用し、ビット単位で平面的に記録されたデータを読み書きしている。
 一方ホログラム技術では、多数の細い光束が使用される。そして、情報はページデータとして、立体的な体積ホログラム層に記録される。
 このためホログラムを使用したディスク媒体では、直径500μmのホログラム内に3万ビットのデータを書き込むことが可能となる。加えて、この3万ビットのデータを一度に読み書きできるため、データ転送速度も劇的に向上する。

状況
 この技術を用いたHVDが2005(平成17)年に発表されたが、それ以降は続報がなく、またオプトウェアの公式サイトも閉鎖状態が続いている。

再検索