地球シミュレータ
読み:ちきゅうシミュレータ
外語:the earth simulator

 地球シミュレータ計画の要となる並列ベクトル演算機(スーパーコンピューター)のシリーズ名。汎用計算機であるため、目的外での利用も可能である。
目次

概要
 気象変化のシミュレートなどを目的に、海洋科学技術センター(JAMSTEC)と日本電気(NEC)が神奈川県横浜市金沢区の海洋科学技術センター横浜研究所内のシミュレータ棟に建設したスーパーコンピューターである。
 2015(平成27)年現在、第3世代までが存在する。

特徴

経緯
 初代ESは、2002(平成14)年からの利用開始を目指してプロジェクトが開始され、1998(平成10)年1月にNECが受注した。初代ESは2002(平成14)年3月8日にセンターへの本体納入完了、そして3月11日に運用が開始された。価格は400億円とされる。
 第2世代(ES2)は2009(平成21)年2月に完成し、2009(平成21)年2月26日に公開、3月1日より運用を開始した。工費と6年間のリース料は合わせて約189億円とされる。
 第3世代(ES3)は2015(平成27)年5月25日に記者会見で発表、2015(平成27)年6月より運用を開始するとした。

性能
 初代ESは、発表以降、5年間世界最速を維持した。
 第3世代(ES3)まで進化したが、初代ESと比して計算能力は10倍となる一方、消費電力は初代ESの約5MWから約2MW以下にまで削減されている。
 また初代ESのために巨大な建物が建てられた。第3世代(ES3)でも同じ建物が使われているが設置スペースは半分程度にまで削減されており、残りは空きスペースとなっている。初代ESの計算能力は、第3世代(ES3)では筐体2つ半程度に相当するとされている。

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