eZ80
読み:イーズィーはちゼロ
外語:eZ80: extreme Z80

 ZiLOGZ80上位互換8ビットマイクロプロセッサー(事実上の24ビットマイクロプロセッサー)の一つ。eZ80190。
目次

概要
 高速多機能なZ80上位互換プロセッサーである。100BASE-TXのMACが内蔵されていたり等、近年の組み込み用途のトレンドが充分に考えられている。
 eZ80上で動作するTCP/IPスタックやWebサーバーソフトウェアなども提供されている。

特徴

仕様

レジスター
 汎用レジスター(BC/DE/HL/IX/IY)のレジスター長は24ビットである。
 これが、Z80と同様に裏表の2面ある。
 また、アドレスも24ビットである。

設計
 Z80モードと、拡張されたADL(ADDRESS AND DATA LONG)モードを持つ。
 命令の拡張方針は、先行の高性能マイクロプロセッサーであるZ380とは違っていて、Z180の拡張となっている。
 機能拡張のために、次の4オペコードがプリフィックス用に仕様変更され、このコードについてはZ80と互換性が無い。
 なお、これらはZ80では「同じレジスターへのLD命令」であり、通常は使用されないものである。
 また、Z80の未定義命令(IX/IYの8ビットアクセス)に正式に対応しているのも特徴である。つまり、「LD A,IXH」などができる。

命令体系
 基本的な命令体系はZ80モードもADLモードも同様だが、ADLモードはimmもアドレス指定もデフォルト24ビットという点が際だって違う点である。
 例えば、次のような具合である。
 16ビットにするには前述のプリフィックスを使い、次のようにする。
 その一方、Z80モードは(当たり前だが)アドレスは16ビットなので、次のようにすると24ビットとなる。
 JP命令やCALL命令も同様で、ADLモードは24ビットである。
 MBASE基準として16ビットCALLを使う場合は、次のようにする。
 対してZ80モードで24ビットCALLするには、次のようになるだろう。

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