TLCS-900
読み:ティーエルスィーエスきゅうひゃく
外語:TLCS-900
東芝の開発したZ80風の16ビットまたは32ビットプロセッサーの製品名。
概要
Z80と機械語(オペコード)の互換性は一切無い。つまりハード面もソフト面も完全なる非互換であるが、アセンブリ言語やプロセッサー仕様がZ80に近い設計となっており、移植性が高い。
同社のTLCS-90の上位製品である。
特徴
命令
Z80やTLCS-90と比較して、EXX命令やPUSH AF命令が無い等の非互換点があるが、汎用レジスターが32ビットに拡張されていたり、16Miバイトのアドレスをリニアアクセス可能等の大幅な機能拡張が施されている。
また、次のような命令が追加されている。
- 乗算
- 積和演算
- 除算
- モジュロインクリメント
- モジュロデクリメント
- CFに対するビット演算
レジスター
汎用レジスターは16ビットまたは32ビットである(製品による)。
16ビットレジスターにはWA、BC、DE、HL、IX、IY、IZ、SPの8つがあり、最初の4つは8ビットアクセスできる。
32ビットでは、頭にXを付けて表わし、XWA、XBC、XDE、XHL、XIX、XIY、XIZ、XSPが存在する。
Z80がAFだったのに対し、TLCS-900ではWレジスターを追加しAは下位バイトとして、WAレジスターとなった。またFは16ビットのステータスレジスターSRとなった。このため、PUSH AF/POP AF命令は無い。またIZというレジスターが追加されている。
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