SI接頭語
読み:えすあい-せっとうご
国際単位系
(SI)において、単位の頭に付けられる語(辞)。SIで既定されているためこの名があるが、他の単位系でも使用できる。
目次
概要
一覧
大きい方(倍量)
小さい方(分量)
補足
沿革
法則など
概要
たとえば、長さを表現する単位は
メートル
である。例えば、この1000倍は1,000メートル、さらに1000倍は1,000,000.000メートルとなる。
しかし大きな数や小さな数は、単位に倍数を表わす単位を付けて使うことで、このような数も簡潔に表わすことができるようになる。
1000倍であればキロ(k)、1000倍の1000倍つまり100万倍はメガ(M)を付けると、おのおの1
キロメートル
(1km)、1メガメートル(1
Mm
)、のように表現することができる。
一覧
大きい方(倍量)
↑大きい
10
30
Q (クエタ)
10
27
R (ロナ)
10
24
Y (
ヨタ
)
10
21
Z (
ゼタ
)
10
18
E (
エクサ
)
10
15
P (
ペタ
)
10
12
T (
テラ
)
10
9
G (
ギガ
)
10
6
M
(
メガ
)
10
3
k (
キロ
)
10
2
h (
ヘクト
)
10
1
da (
デカ
)
↓小さい
小さい方(分量)
↑大きい
10
−1
d (
デシ
)
10
−2
c (
センチ
)
10
−3
m (
ミリ
)
10
−6
μ (
マイクロ
)
10
−9
n (
ナノ
)
10
−12
p (
ピコ
)
10
−15
f (
フェムト
)
10
−18
a (
アト
)
10
−21
z (
ゼプト
)
10
−24
y (
ヨクト
)
10
−27
r (ロント)
10
−30
q (クエクト)
↓小さい
補足
沿革
1960(昭和35)年: 国際単位系が採択される。大きい方(倍量)はda〜T、小さい方(分量)はd〜pまで
1964(昭和39)年: 小さい方でf(
フェムト
)とa(
アト
)を追加
1975(昭和50)年: 大きい方でP(
ペタ
)とE(
エクサ
)を追加
1991(平成3)年: 大きい方でZ(
ゼタ
)とY(
ヨタ
)、小さい方でz(
ゼプト
)とy(
ヨクト
)を追加
2022(令和4)年: 大きい方でR(ロナ)とQ(クエタ)、小さい方でr(ロント)とq(クエクト)を追加
法則など
10
±6
以上で作られた単位は、次の法則で命名されている。
大きい方(倍量)は、大文字の記号で、末尾がa
小さい方(分量)は、小文字の記号で、末尾がo
国際単位系(SI)より前、メートル法などの時代に作られた単位はこの法則に従っていない(具体的には、k、h、da、d、c、mの6種)。
基本的にはラテン文字1文字を記号とするが、da(
デカ
)が2文字、μ(
マイクロ
)がギリシャ文字となっているのが例外である。なお、μが使えないような環境では代わりに、
第一形式として小文字のu、第二形式として大文字のUで表記することがISO 2955(日本語規格はJIS X 0124-1993 単位記号の情報交換用表記方法)で定められている
。
1991(平成3)年にゼタ/ゼプトまで追加された時、ZとYから機械的に命名されたため、その後はX→W→V→U…のように展開されると予想された。
10
36
udeka
10
33
vendeka
10
30
weka
10
27
xenna
↑大きい方 ↓小さい方
10
−27
xenno
10
−30
weko
10
−33
vendeko
10
−36
udeko
しかし実際に提案されたのはQとRで、これが提案通り制定された。結果として、SI接頭語の命名についてはほぼルールはないと見て良い。
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