J/ψ中間子
読み:ジェイ-プサイ-ちゅうかんし
外語:J/psi meson
チャームクォーク
と
反チャームクォーク
で構成される
中間子
。チャーモニウムとも。
目次
概要
特徴
発見と名称
チャーモニウム
対消滅
反粒子
概要
スピン量子数1の
ボース粒子
であり、フェルミ・ディラック統計に従う。
パウリの排他原理
は適用されない。
不安定な素粒子で、寿命は短い。
組成: c ̄(c)
電荷
: 0
質量
: 3096.916MeV/c
2
= 3.096916GeV/c
2
平均寿命: 7.2×10
−21
s
特徴
発見と名称
J/ψ中間子は、現時点で、二文字で命名された唯一の粒子である。これは、この粒子がほぼ同時に発見されたためである。
1974(昭和49)年11月、サミュエル・ティンらによるブルックヘブン国立研究所/MITの研究グループと、バートン・リヒターらによるスタンフォード線形加速器センター/ローレンス・バークレイ国立研究所の研究グループが、ほぼ同時に発見を発表した。
うち、ティンらのグループは「J粒子」、リヒターらのグループは「ψ粒子」と呼んだため、現在では両者をあわせて「J/ψ」と呼ぶようになった。
この発見の功績を讃えられ、ティンとリヒターは、共同で1976(昭和51)年の
ノーベル物理学賞
を受賞した。
チャーモニウム
あるクォークとその反クォークからなる中間子は、粒子名に-oniumを付けて呼ぶ慣例がある。
このため、あまり使われていない名前だがJ/ψ中間子は「チャーモニウム」(charmonium)ともいう。
対消滅
J/ψ中間子は、チャームクォークと反チャームクォークが
対生成
されることで発生する。
対生成されたこの二つのクォークは、互いに引き合い、ごく短い時間互いを周回しあう。この周回している状態が「J/ψ中間子」であると言える。
やがて、チャームクォークと反チャームクォークは互いに結合し
対消滅
する。こうしてJ/ψ中間子は消滅することになる。
反粒子
J/ψ中間子の
反粒子
は、J/ψ中間子自信である。
なぜなら、チャームクォークと反チャームクォークから構成されるためで、各々を反粒子にしても構成が同一になるからである。
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