酸素水
読み:さんそすい
ペテン師が好んで用いる、
健康に良い
らしい
物質
の一つ(
疑似科学
)。
水に酸素ガスを溶かし込んだもの。アサヒ飲料の「酸素水」などがある。
目次
効能
概要
酸素の量
深呼吸してみよう
酸素の吸収
結論
効能
次のような効果があると謳われている。
ダイエット効果がある。
酸素不足から来る疲労を回復する。
しかし、こういった効果は全く確認されていない。
概要
酸素の量
酸素
は、0℃、1
気圧
という条件で、水1Lあたり49ml溶ける。
温度
が上がるとその量は減る。
従って、仮に290mlの製品として、これに限界まで酸素が溶けていたと仮定しても、その量は14.2mlという僅かな量である。
そして、こういった商品を買ってきても、開封後は速やかに飲まないと、酸素はどんどんと抜けてしまう。
深呼吸してみよう
人間成人の肺活量は、男性で3000ml〜4000ml、女性で2000ml〜3000mlとされる。普段の一回の呼吸は500ml程度とされる。
空気中に占める酸素の割合は21%であるので、仮に空気3000mlを深呼吸で吸い込んだとすると、占める酸素の量は630mlである。これと同じ量の酸素を酸素水で得ようとするなら、13Lくらい飲まないといけない。
酸素の吸収
厳密にいえば、酸素水が
胃
から吸収されるとき、酸素も僅かに摂りこまれると考えられる。しかし、
人間
の体では酸素は
肺
から摂ることになっているため、ここで摂れる酸素の量は、
肺呼吸
から摂り入れる量と比べると無視できる程度の極微量である。
従って酸素は、酸素水で胃から摂るより、呼吸して肺から摂るほうが、比較にならないほど効率が良いことだろう。
病院
で人体に酸素を供給する場合でも、肺を使用できない場合以外は例外なく肺から供給しており、酸素の点滴や内服などは存在しない。
結論
科学的に、酸素水を飲むことには意味はない。
普通のミネラルウォーターの代わりに飲むなら別に問題はない。
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