島津製作所
読み:しまづせいさくしょ
外語:Shimadzu corporation

 株式会社島津製作所。1875(明治8)年3月31日、島津源蔵によって起こされた、京都を代表する理化学機械メーカー。
 クロマトグラフ、光吸収分析装置、組成・表面分析装置などの分析機器、物性評価機器や非破壊検査機器などの計測機器、ゲノム・プロテオーム解析装置などのバイオ関連機器、CTスキャナーなどの医用機器、液晶・半導体製造などに用いる産業機器、そして航空機器などの研究・開発を行なう。
 島津製作所のセンサーの性能は世界トップクラスであり、研究や技術は世界的に名高い。
 社章は島津源蔵自身の家紋であった "丸に十の字" (くつわ)が使われているが、これは武名高い九州の島津家の家紋でもある。これは島津家当主の島津義弘が豊臣秀吉から新たに拝領した播州姫路の領地に立ち寄った際、当時播磨に住んでいた島津源蔵の祖先の井上惣兵衛尉茂一が領地の検分などに誠心誠意お世話をし、それに感激した義弘から礼として "島津の姓" と "丸に十の字" (くつわ)の家紋が贈られたことに由来する。
 2002(平成14)年、従業員である田中耕一が2002(平成14)年ノーベル化学賞を受賞する。当然、島津製作所では役員昇格も検討される。しかし人間をやる気にさせるのは必ずしも地位やカネではない。本人の希望があくまでも「居心地のよい環境で好きな研究を自由に続けられる」ということなので、彼にとってはそれが一番の報酬であると考えられる。
 そこで、社内に「田中耕一記念質量分析研究所」を新設して彼を所長に据え、報奨金1000万円(ちなみに社長特別賞(100万円)の10倍)を贈り、待遇については管理責任を持たずに研究に専念できる "フェロー" (同社の人事制度では執行役員待遇で部長級よりも上)となることが決まった。但し本人の意向通り、当面は執行役員待遇にはならないこととなった。

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