半加算器
読み:はん-かさんき
外語:half adder

 加算器の一つで、2進数の一桁の加算を行なう回路のこと。
目次

概要
 半加算器は、繰り上がりを考慮しない2進数1桁の加算と、1桁の繰り上がりを出力することができる。
 ディジタル回路の場合、加減算などの演算は常に2進数で行なわれ、その回路において、半加算器が用いられる。
 半加算器だけでは2進数の一桁しか計算できず、下の桁からの繰り上がりも処理できないが、半加算器を二つ組み合わせると全加算器となり、下の桁からの繰り上がりを考慮した二進数の一桁の加算が実現される。
 そして例えば、8桁(8ビット)の加算器を実現するには、全加算器を8個(半加算器を16個)用意すれば良いことになる。

特徴
 二つの入力(入力A、入力B)を受け、一桁の答え(S)と一桁の繰り上がり(C)を出力する。
入力出力
ABSC
0000
0110
1010
1101
 結論は、答え(S)は入力(A・B)の排他的論理和(XOR)であり、繰り上がり(C)は入力(A・B)の論理積(AND)である。
 従って、回路を作る場合は、このような論理演算を組むことになる。なお、XORはAND/OR/NOTの組み合わせにより実現される複雑な論理演算である。

回路

種類
 色々な実現方法がある。良くあるものは三種類。

AND×2構成
 ANDゲート×2、ORゲート×1、NOTゲート×1を用いる方法。
 

XOR構成
 ANDゲート×1、XORゲート×1を用いる方法
 
 XORゲートを使うことが出来るなら、回路図上はシンプルで簡単になる。ただ実際は、XORゲートは内部の論理演算が複雑なために、回路全体として見たときには実は簡単ではない。

NAND構成
 NANDゲート×4、NOTゲート×1を用いる方法
 

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