マクスウェルの悪魔
読み:マクスウェルのあくま
外語:Maxwell's Demon
物理学者マクスウェルが1871(明治4)年に著書「熱の理論」の中で創造した悪魔。
特徴
速度の大きい分子だけを一方に通行させることで、一様な温度の気体の中に温度差を作り出す能力を持つ。
熱力学
これは非可逆現象である熱の移動を可逆現象に変えるという能力を示している。
このような能力を持つ悪魔が存在すれば熱力学第二法則を破り、エネルギー保存則(熱力学第一法則)の中で永久機関を生み出すことも可能なはずとした。
しかし現実にはこのような悪魔は存在しないので法則が導かれる、という逆説的な論説補助手段である。
情報科学
情報科学においては、マクスウェルの悪魔のパラドックスは悪魔の持つ情報エントロピーが負である、ということによって説明される。
派生
この悪魔はその後も様々な文献で紹介され、SF作品などでは超常的なエネルギーを操る能力を示すものとして扱われる。
例えば伊東岳彦著「宇宙英雄物語」では魔法力を使ったエネルギー砲を別名「マクスウェルの悪魔砲」と呼んだ。
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