Abell 1835 IR1916
読み:エイベル-いちはちさんご-アイアーいちきゅういちろく
外語:Abell 1835 IR1916
ヨーロッパ南天天文台(ESO)のVLT(The Very Large Telescope)によって2004(平成16)年3月1日に発見され、過去最遠の銀河として発表されたもの。
しかしこれは、その後の観測で誤りであったことが確認されている。
概要
赤方偏移量z=10で、値が二桁で発表されたのは、これが初であった。
宇宙の年齢がおよそ137億歳とすると132億3000万光年の距離にあると求められ、宇宙誕生から4億7000万年後の銀河ということになる。
つまり宇宙の晴れ上がり後の最初の世代の銀河であり、大銀河を形作る素となった最初の銀河ではないか、考えられた。
正確な赤方偏移量は定かではないが、2006(平成18)年9月に国立天文台が発表した遠い銀河の世界記録で、z=10は誤りであった旨、指摘している。
特徴
この銀河内では既に星形成が始まっていることが分かった。
質量は太陽の1000万倍程度しかなく、現在あるような大きな銀河が、このような初期の小型銀河が合体や衝突を繰り返した末に作られたという説の裏付けにもなっている。
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