高流量鼻カニューレ酸素療法 |
辞書:科学用語の基礎知識 医学・用語編 (BMEDY) |
読み:こうりゅうりょう-はなかにゅーれ-さんそりょうほう |
外語:HFNC: high flow nasal cannula oxygen |
品詞:名詞 |
鼻カニューレ(鼻カニュラ)を用いた酸素療法のうち、高濃度の酸素を吸入可能とする方法。
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概要 |
鼻カニューレと酸素ボンベを用いる酸素療法はCOPD患者のQOL改善でよく用いられるが、通常は低流量鼻カニューレ酸素療法と呼ばれ、通常は6L/minまでとなる。それ以上の高流量の100%酸素を鼻腔に流した場合、乾燥した酸素であるために不快感や痛みを生じ、継続できない。
そこで開発されたのが高流量鼻カニューレ酸素療法で、高濃度の酸素を加湿・加温して供給するもので、酸素が最大60L/minまで供給できるようにした。このため、高流量だが加湿も充分なされるため鼻が痛くなることはなく、高い吸入中酸素濃度(FiO2)が維持できる。
特徴 |
構造 |
この装置は、ブレンダー、酸素濃度計、加温加湿器、酸素流量計、蛇管、鼻カニューレからなる。
流量が多いため、通常の鼻カニューレより太いものが使われるが、ゆえに少し重いためネックストラップが使われることが多い。
蛇管は鼻カニューレと加温加湿器を繋ぐ管である。この蛇管の結露を防ぐために加温装置がある。
ブレンダーは酸素と空気を混合する機械である。病室には高圧空気と高圧酸素が配管されており、この双方を指定した濃度で混ぜる。酸素濃度計はその濃度を計測するものである。
利点と欠点 |
高流量で高濃度かつ加湿された酸素を供給できるため、重度のCOPD患者にも対応できる。
一方で、酸素ボンベでは稼働せず配管を要するため、自宅はもちろん診療所や外来診察室での利用も難しく、入院が必要となることは欠点である。
リンク |
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