電流帰還バイアス回路 |
辞書:科学用語の基礎知識 電子用語編 (NELECY) |
読み:でんりゅうきかんバイアスかいろ |
品詞:名詞 |
バイアス回路のうち、トランジスタのエミッタをプルダウンして帰還(フィードバック)を利用したもの。
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概要 |
増幅回路として最も多く使われているバイアス回路である。
この回路はベースをプルアップするバイアス抵抗(図のRB1)、ベースをプルダウンするブリーダ抵抗(図のRB2)、エミッタをプルダウンするエミッタ抵抗(図のRE)で構成される。
電流帰還バイアス回路
ブリーダ抵抗(図のRB2)を付けて電流を流し続けることで電流増幅率(hFE)のばらつきの影響を減らすことができるが、小規模な回路では省略されることもある。
特徴 |
エミッタ抵抗 |
電流帰還バイアス回路を特徴付けるものは、エミッタをプルダウンするエミッタ抵抗の存在である。
エミッタ抵抗により負帰還が掛かる。このため、コレクタ電流の増加に伴いエミッタ電流が上昇し、ベース電流が減少するという動作をする。
エミッタ電流により入力のベース電流(バイアス電流)を制御することが可能なため、電流帰還バイアス回路と呼ばれている。
但し利得が大幅に低下するため、それを避けるためにエミッタ抵抗と並列にバイパスコンデンサー(図のCE)を接続して使用する。
利点と欠点 |
この回路ではブリーダ電流やエミッタ電流がバイアスを安定化させるが、代わりに電流や電圧を消費することになるため、電源に余裕のある回路でしか使えない。
総じて特徴としては、電圧利得が低く直流損失が大きく、回路が複雑になるという難点があるが、周波数特性が良く、温度変化安定性が高く、歪みや雑音は少ないという利点がある。
リンク |
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