蜜蜂
読み:みつばち
外語:Honey bee
昆虫
の一種で、
蜂蜜
を作ることを特徴とする一群。
目次
情報
分類
下位分類
概要
特徴
構成
寿命
雌
ローヤルゼリー
花粉
働き蜂
女王蜂
雄
蜂の巣
分蜂
巣作り
情報
分類
ドメイン
:
真核生物
Eukaryota
界:
動物界
Animalia
門:
節足動物門
Arthropoda
綱: 昆虫綱 Insecta
目: ハチ目(膜翅目) Hymenoptera
上科: Apoidea
クレード: Anthophila
科: ミツバチ科 Apidae
亜科: ミツバチ亜科 Apinae
族: ミツバチ族 Apini
属: ミツバチ属 Apis
下位分類
亜属が3亜属設定され、現生種は計7種ある。さらに殆どの種には亜種が設定されている(学名ABC順、なお亜種は一部のみ記載)。
ミツバチ亜属 Apis
トウヨウミツバチ Apis cerana
キナバルヤマミツバチ (Apis cerana nuluensis)
ニホンミツバチ (Apis cerana japonica)
ボルネオミツバチ Apis koschevnikovi
セイヨウミツバチ Apis mellifera
クロオビミツバチ Apis nigrocincta
オオミツバチ亜属 Megapis
オオミツバチ Apis dorsata
ヒマラヤオオミツバチ (Apis dorsata laboriosa)
コミツバチ亜属 Micrapis
クロコミツバチ Apis andreniformis
コミツバチ Apis florea
概要
卵は女王蜂のみが産む。
蜜蜂は雄と雌があり、雌は更に女王蜂と働き蜂があり、それぞれに明確な役割分担がある。
雄蜂は、単為生殖によって生まれた未受精卵から発生する1倍体(1n)である。
雌蜂は、有性生殖によって生まれた受精卵から発生する2倍体(2n)である。
特徴
構成
蜂の巣は大所帯であり、次のような構成となっている。
女王蜂 ‐ 1匹
働き蜂 ‐ 数千〜数万匹
雄蜂 ‐ 数十〜数百匹
寿命
雄と働き蜂は2ヶ月程度、女王蜂は2年程度生きる。
雌
ローヤルゼリー
働き蜂と女王蜂は、同じ卵から発生する雌の蜜蜂である。どちらになるかは、卵から孵化したあとの幼虫の餌で決定する。
女王蜂は、幼虫の頃から
ローヤルゼリー
を食べて育ち、女王蜂となった成虫後もローヤルゼリーのみを食べる。
働き蜂は、孵化直後はワーカーゼリーを食べて育ち、その後は
蜂蜜
と
花粉
を食べる。
つまり、幼虫時代に食べさせられた餌によって、その後の地位が決定される。
花粉
蜂蜜は糖分つまり炭水化物源であるが、これだけでは栄養が足りない。
そこで蜜蜂は、蜂蜜採取時に体に付着する花粉も集めて、これも餌とする。蜜蜂は、花粉に蜂蜜を混ぜ、これに蜜蜂の
消化酵素
を加えることで栄養豊富な食品とする。この花粉は、蛋白質(アミノ酸)のほか、ビタミンやミネラルを豊富に含む。
働き蜂
働き蜂は、全て雌である。但し、産卵する能力はない。
餌となる蜂蜜や花粉を集めたり、樹脂(
プロポリス
)を集めたり、ローヤルゼリーを作ったり、巣の掃除をしたり、などを主たる仕事となる。
女王蜂
女王蜂は、産卵することだけが仕事である。
女王蜂はローヤルゼリーで育つことが、同じ雌である働き蜂は違っている。働き蜂より数倍大きく、寿命も長い。
羽化後、一週間程度で婚期を迎え、空中で雄数匹と交尾をして体内にその精液を蓄える。その精液を産卵のたびに使用することになる。
女王蜂は毎日ローヤルゼリーのみを食べ、毎日1000〜2000個も産卵するとされている。
雄
雄は、何も仕事をしない。雄は、女王蜂との交尾のみが仕事であり、働き蜂が集めてきた餌を貰って食べて暮らすのみである。
蜜蜂の雄は、女王蜂が単為生殖で産むため父親が存在せず、そして交尾の季節にのみ交尾のためだけに女王蜂が産む、特殊な存在である。
実際には、この雄はよその巣の女王蜂と交尾をする。毎日外でどこかの巣の女王蜂を待ち、いざ来たら死にものぐるいで女王蜂を目指す。無事交尾に成功しても、その後は性器がちぎれて雄はショック死してしまうなど、命がけの恋である。
また交尾に失敗して巣に戻っても、長くは生きられない。その巣の女王蜂が無事に交尾を終えてしまえば、仕事をしない雄など完全に用なしなので、巣から追放されてそのまま餓死するしかないのである。
蜂の巣
分蜂
蜜蜂は、その個体数を増やすため、群れの数を増やすことがある。これを分蜂(または分封)という。
働き蜂は、女王蜂が産卵した卵から、新しい女王蜂を作る。一つの群れに一つの女王蜂が基本となるため、元の女王蜂(母)は、新しい女王蜂(娘)が生まれる直前に、巣の半分程度の働き蜂を連れて巣を出る。
巣作り
働き蜂は、蜜を食べ、腹部にある分泌腺より蜜ロウを出す。これを口で咀嚼し、唾液を混ぜてこね、巣を作っていく。
蜜ロウの主成分はワックスエステルで、他に
アルコール
、
炭化水素
、
脂肪酸
などを含む。
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