直接メタノール燃料電池
読み:ちょくせつメタノール-ねんりょうでんち
外語:DMFC: direct methanol fuel cell
燃料電池のうち、メタノールを燃料として直接用いるもの。固体高分子形燃料電池(PEFC)の一種であり、直接型燃料電池である。
概要
研究が進み性能進化が著しい固体高分子形燃料電池(以下、PEFC)にこの方式を用いることで、機構が大幅に簡略化される。
燃料電池としての機構自体はPEFCと何ら変わらないが、PEFCがメタノールから水素を作り燃焼させていたのに対し、直接メタノール燃料電池はメタノールを直接燃料極で燃焼させる点が違う。
特徴
反応
以下の反応により電池となる。
- アノード反応: CH3OH + H2O → CO2 + 6H+ + 6e−
- カソード反応: 3/2O2 + 6H+ + 6e− → 3H2O
- 全体の反応: CH3OH + H2O → CO2 + 3H2O
問題点
利点はあるが、解決が難しい問題もある。
まず、アノード側(燃料極)が、メタノール酸化反応の中間生成物となる一酸化炭素(CO)により汚染され、触媒の触媒活性を劣化させる。
またメタノールの酸化反応は水素の酸化反応と比較すると遅く、電圧も低い。
これらの難点から、水素を燃焼させる燃料電池よりも性能が劣る。
再検索