ヘリコバクター・ピロリ |
辞書:科学用語の基礎知識 生物名・細菌/古細菌編 (BBNM) |
読み:ヘリコバクターピロリ |
外語:Helicobacter pylori |
品詞:名詞 |
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情報 |
分類 |
真正細菌ドメインには真正細菌界しかないので、界は略されることが多い。
生態 |
微好気性のグラム陰性桿菌。
胃の中に住む。
だが、そもそも胃の中はpH1〜2と非常に強力な酸性になっていて通常の生物が生きられる環境に無いが、ピロリ菌は胃の中にある尿素を自らが持つ酵素ウレアーゼによってアンモニアに変え、胃酸を中和して周囲のpHを変化させて生存している。
特徴 |
有害性 |
経口によって感染し、日本人では約6000万人、つまり約半数が感染しているとされている。
胃の組織に障害を与え、胃炎や胃潰瘍、胃がんの原因になる可能性が指摘されている。
発見 |
1973(昭和48)年にオーストラリアの医者ジョン・ロビン・ウォレン(John Robin Warren)教授と、その助手バリー・ジェームズ・マーシャル(Barry James Marshall)博士によって発見された。
この功績により、二人は2005(平成17)年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。受賞理由は「ヘリコバクター・ピロリ菌の発見と胃炎や胃潰瘍における役割の解明」である。
名前 |
ピロリ菌は、長さ2μm〜3μm、幅0.45μm程度で、数本の尻尾を持つ。
この尻尾を回転させて移動するため「ヘリコ」の名があり、バクテリア(菌)なので「バクター」の名がある。
種名のピロリとは胃の出口である幽門のことで、胃の幽門部(ピロリ)に好んで住み着くため、この名がある。ピロリ(pylori)はラテン語で幽門を意味するpylorusにちなんでおり、このラテン語はギリシャ語で門番を意味するπυλωρο'σ(pulo^ro's)に因んでいる。
リンク |
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