プランク質量
読み:プランクしつりょう
外語:Planck mass
プランク単位系における質量の単位。3つの物理定数で定義される、基本プランク単位の一つである。
概要
プランク単位系というのは、ドイツのノーベル物理学者マックス・プランクにより提唱された単位系であり、自然界にある物理定数のみを用いて定義した単位系である。
プランク質量は、そのうちの質量を表わすものである。
特徴
定義
シュバルツシルト半径がプランク長となる質量を、プランク質量とする。
プランク質量は、次のように定義される。
mP = (c〓/G)1/2
使用される定数は次の3つということになる。
- c = 真空中の光速度
- 〓 = ディラック定数
- G = 万有引力定数(重力定数)
また、ディラック定数〓は、プランク定数hを2πで割ったものである。
現時点では、プランク質量をSIで定義すると次のようになるとされる(括弧内の2桁は標準不確かさ)。
mP 〓 2.17644(11)×10−8kg
規模
プランク質量は、素粒子などの質量と比較すると、かなり大きい。
2.17644(11)×10−8kgというのは、つまり21.7644マイクログラムである。これは、耳かきの先端程度の大きさの紙片1枚分程度の質量で、人間の目にも十分に目視可能な程度の規模である。
例えば、陽子の質量は1.672621637(83)×10−27kgなので、2.17644(11)×10−8kgで割ると、約7.68512634×10-20プランク質量という解が得られる。
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