テルビウム
読み:テルビウム
外語:Tb: Terbium

 銀白色の金属元素の一つ。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、135から171までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は一つのみ。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
135Tb 陽子放射134Gd
136Tb β+崩壊136Gd
137Tb β+崩壊137Gd
138Tb β+崩壊138Gd
139Tb β+崩壊139Gd
140Tb β+崩壊140Gd
141Tb β+崩壊141Gd
142Tb β+崩壊142Gd
143Tb β+崩壊143Gd
144Tb β+崩壊144Gd
145Tb β+崩壊145Gd
146Tb β+崩壊146Gd
147Tb β+崩壊147Gd
148Tb β+崩壊148Gd
148mTb   
149Tb β+崩壊149Gd
150Tb β+崩壊150Gd
151Tb β+崩壊151Gd
152Tb β+崩壊152Gd
153Tb2.34日EC崩壊153Gd
β+崩壊153Gd
154Tb β+崩壊154Gd
155Tb5.32日EC崩壊155Gd
156Tb5.35日EC崩壊156Gd
β+崩壊156Gd
156m1Tb1.02日  
156m2Tb5.00時  
157Tb71年EC崩壊157Gd
158Tb180年EC崩壊158Gd
β崩壊158Dy
159Tb100.00%安定核種(中性子数94)
160Tb72.3日β崩壊160Dy
161Tb6.88日β崩壊161Dy
162Tb β崩壊162Dy
163Tb β崩壊163Dy
164Tb β崩壊164Dy
165Tb β崩壊165Dy
166Tb β崩壊166Dy
167Tb β崩壊167Dy
168Tb β崩壊168Dy
169Tb β崩壊169Dy
170Tb β崩壊170Dy
171Tb β崩壊171Dy
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

特徴
 ブラウン管(CRT)の蛍光体として使われており、の三色のうち緑色の発生に使われている(なお、赤色ユウロピウム、青色はセリウム)。
 X線増感剤や光磁気ディスクの磁性材料に使われている。
 ジスプロシウム、テルビウムとの合金は、磁場変化により伸縮をするため、インクジェットプリンターの印字ヘッド材料として使われている。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1843(天保14)年、スウェーデンのモサンダーは、イッテルビー村で採取される鉱物ガドリン石より、エルビウムと共に発見した。
 具体的にはまず1794(寛政6)年、ヨハン・ガドリン(Johan Gadolin)によりストックホルム近郊のイッテルビー村で採取された鉱物に含まれる元素にイットリアと命名した。しかしこのイットリアは実際には純粋ではなく、その後の研究により、最終的には九種類もの希土類元素が含まれていた。
 そしてモサンダーは、イットリアは三つの元素からなることを見出した。そこでイッテルビー村の名を三分割し、それぞれにイットリア、テルビア、エルビアと命名した。そしてそれぞれに、イットリウム(Y)、テルビウム(Tb)、エルビウム(Er)の元素名が与えられたのである。
 実際にはこのテルビウムも純粋ではなかった。具体的には、次のように単離されている。

主な化合物

前後の元素
 
 64 ガドリニウム ‐ 65 テルビウム ‐ 66 ジスプロシウム

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