ターナー症候群
読み:ターナーしょうこうぐん
外語:Turner's Syndrome
ヒトの性染色体異常による症状の一つで、本来2本あるはずの性染色体が、X染色体1本のみとなった状態のこと。
概要
本来は、ヒトの性染色体の対はXXまたはXYとなる。
しかし、1本のX染色体のみが正常で、もう片方の性染色体の一部または全部が欠落し機能しなくなっている状態(これをXOと書くこともある)が、ターナー症候群である。
結果として、正常なX染色体が一本しかないため、XO症候群ともいう。
特徴
症状
この場合は、見かけは女性となる。日本では女性1000人に一人程度がターナー症候群だと言われている。
次のような身体的異常が見られるが、知的障害(知的障礙)は少ないとされる。
- 最終身長140cm前後の低身長
- 外反肘(上腕に比べ前腕が外側を向く)
- 翼状頸(頸部両側に襞状の皮膚がある)
- 性腺形成不全により女性ホルモンや卵巣を作りにくい卵巣機能不全の傾向
- 二次性徴欠如(乳房が大きくならない、無月経など)
- 心畸形(大動脈縮窄症が代表)
X染色体が少ないため、女性ホルモンや卵巣を作る能力が劣り、大人になっても女性らしい体つきになりにくい。
発見
1938(昭和13)年にアメリカの医師、ヘンリー・ターナーが報告したことから、この名が付いた。
X染色体の一部欠落が原因と判明したのは1950年代になってからである。
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