エルビウム
読み:エルビウム
外語:Er: Erbium

 銀白色の金属元素の一つ。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、142から177までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は6つある。
 しかし、いずれも長寿命放射性同位体であると考えられている。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
142Er   
143Er   
144Er β崩壊144Ho
145Er β崩壊145Ho
146Er β崩壊146Ho
147Er β崩壊147Ho
148Er β崩壊148Ho
149Er β崩壊149Ho
150Er β崩壊150Ho
151Er β崩壊151Ho
152Er α崩壊148Dy
153Er α崩壊149Dy
154Er α崩壊150Dy
155Er α崩壊151Dy
156Er β崩壊156Ho
157Er β崩壊157Ho
158Er EC崩壊158Ho
159Er β崩壊159Ho
160Er1.191日EC崩壊160Ho
161Er β崩壊161Ho
162Er0.14%>1.4×1014  
163Er75分EC崩壊163Ho
164Er1.61%安定核種(中性子数96)
165Er10時EC崩壊165Ho
166Er33.61%安定核種(中性子数98)
167Er22.93%安定核種(中性子数99)
167mEr   
168Er26.78%安定核種(中性子数100)
169Er9.4日β崩壊169Tm
170Er14.93%安定核種(中性子数102)
171Er7.52時β崩壊171Tm
172Er β崩壊172Tm
173Er β崩壊173Tm
174Er β崩壊174Tm
175Er β崩壊175Tm
176Er β崩壊176Tm
177Er β崩壊177Tm
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

特徴
 ガラスの色付けなどに使われている。ガラスに酸化エルビウムを混ぜるとピンク色を呈する。
 エルビウムを光ファイバーに添加した「エルビウム添加光ファイバー」の材料としても使われている。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1843(天保14)年、スウェーデンのモサンダーは、イッテルビー村で採取される鉱物ガドリン石の、当時は純粋と思われた元素イットリアより、テルビウムと共に発見した。
 そこでイッテルビー村(Ytterby)の名を三分割し、それぞれにイットリア、テルビア、エルビアと命名した。そしてそれぞれに、イットリウム(Y)、テルビウム(Tb)、エルビウム(Er)の元素名が与えられたのである。
 但し、この時のエルビウム(エルビア)は実際には純粋ではなく、その後の研究により、他に六種類もの希土類元素が含まれていた。
 具体的には、次のように単離されている。

主な化合物

前後の元素
 
 67 ホルミウム ‐ 68 エルビウム ‐ 69 ツリウム

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