I型超新星
読み:いちがた-ちょうしんせい

 超新星の分類の一つで、スペクトル線に水素の吸収線がないもの。
目次

概要
 CaII、Siなどの吸収線が観測されるが、スペクトルには水素線はない。つまり、拡大する外層には殆ど水素がない。
 変光星総合カタログ(General Catalogue of Variable Stars; GCVS)の説明では、最大光に続く20〜30日間、明るさは1日あたり約0.1等級減少し、その後減光速度は遅くなり0.014/日の一定値に達する、としている。

特徴

分類
 光度変化は概ね一定で、殆どの型の銀河にみられる。
 スペクトル線の特徴から次の三つに細分され、現在では単に「I型超新星」と呼ばれることはない。

a/b/c
 恒星の寿命の大半は、水素を燃やして過ごす。Ib/Ic型超新星にはこの水素が観測されない。この二つは大質量星の重力崩壊型で、うちIb型はヘリウム層があらわに、Ic型はヘリウム層すら失われて炭素・酸素層あるいはそれ以上に重い元素の層があらわになった星の爆発である。
 また、Iaも同様に重い元素の層があらわになっているが、これは白色矮星の熱核暴走反応爆発が原因と考えられている。

主な超新星
 古い観測で、Ia/b/cの区別が付かないながらも、特に論文の中に見られるなど注目されることがあるものに、次のようなものがある。()で併記するのは所属する銀河等の名称。

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