赤色巨星
読み:せきしょくきょせい
外語:red giant

 主系列星を終えた恒星の次の段階。膨張し、表面温度の低下した恒星のこと。老いて死が迫った恒星と考えられている。
目次

概要
 HR図の右中央に属し、主系列から離れかけている恒星である。
 恒星が老いると膨張を初め(後述)て表面温度が低下する。かくして、HR図上では右の方向に移動することになる。

特徴

分類
 光度階級ではIIまたはIIIとなる。IIのものは赤色輝巨星と呼ばれる。
 スペクトル型はM型が多いが、一部にはK型(のうちの低温のもの)もある。

進化
 恒星が若い頃は、水素核融合をエネルギー源としヘリウムを作る。
 やがて中心核の水素が消費し尽くされヘリウムだけとなるが、しかし中心核のヘリウムはまだ核融合を起こさない。そこで、代わりに中心核の周辺にある水素が核融合を始める。こうなると中心核と外層のバランスが崩れ、重力に膨張する力が勝りはじめて恒星は膨張を始める。
 一方の中心核は自身の重力で収縮を続け、やがてヘリウムの核融合や、その他の元素の核融合などが起こる。しかしこれらは長くは続かず、重力と膨張力のバランスが崩れ、大気は膨張する。こうして、恒星は赤色巨星となる。
 太陽も、約77億年後には赤色巨星となり、地球軌道付近まで膨張すると考えられている。

再検索