正論理
読み:せいろんり
外語:positive logic

 電圧レベルのHighを「1」、Lowを「0」に対応させるディジタル回路設計上の論理定義。アクティブ・ハイともいう。
目次

概要
 論理と電圧が一致している。
 分かりやすそうではあるが、実際にはこれのみで使われることは殆どなく、逆の負論理も併用される。

特徴

基礎知識
 正論理、または負論理のどちらか一方だけを使ってディジタル回路を設計することは勿論可能だが、実際の設計では正論理と負論理は混在で使われる。
 これは例えば正論理のAND回路はそのまま負論理ではORとなるなど、正負論理の選び方で機能が変わるので、これをうまく利用すればゲート回路の種類が少なくて済むからである。
 正論理と負論理が混ざるというと、いかにも頭が混乱しそうだが、MIL記号法による回路表記は、このあたりが非常に分かりやすいように工夫されている。

回路設計
 原理的にはNANDゲート、またはNORゲートのどちらか一方だけあれば、あらゆる組合わせ論理回路を組むことができるが、特にTTLで回路を組む場合には(正論理の)NANDが使われることが圧倒的に多い。

TTL
 NANDが多い理由は、TTLではNORゲートよりもNANDゲートの方がIC内部の回路が簡単になるため、それだけ信号伝播時間でも消費電力でも有利だからである。
 もっとも、あまりNAND純潔主義にこだわり過ぎると逆に不自由なこともあるので、少しNORゲートを混ぜるのが普通の設計といえる。

CMOS
 CMOSではNANDもNORも内部回路の複雑さは変わらないが、TTLに合わせてNANDを優先する設計者が多いようである。
 ANDゲートORゲートは「正負反転」の機能を持たないために使い回しが利きにくく、よほどにICの種類や数が節約できるような場合以外は使われない。

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