文月
読み:ふみつき
外語:July

 旧暦の七月の月の異名で最も有名なもの。季節は
 七夕の日に書物を夜気にさらす行事があったためにこの名がついた。万葉集では七月を「ふみつき」と読ませている。
 七月の異名には他に "涼月"(りょうげつ)、"初秋"(しょしゅう)、"女郎花月"(おみなえしづき) などがある。
 二十四節気のうちの処暑がある月が、文月(七月)である。
コラム (ふみつき)
万葉集 巻十 2089
  
乾坤之 初時従 天漢 射向居而 一年丹
(あめつちの はじめのときゆ あまのがは いむかひをりて ひととせに)
  
兩遍不遭 妻戀尓 物念人 天漢
(ふたたびあはぬ つまごひに ものもへるひと あまのがは)
  
安乃川原乃 有通 出乃渡丹 具穂船乃
(やすのかはらの ありがよふ いでのわたりに そほぶねの)
  
艫丹裳舳丹裳 船装 真梶繁拔 旗芒
(ともにもへにも ふなよそひ まかぢしじぬき はたすすき)
  
本葉裳具世丹 秋風乃 吹来夕丹 天河
(もとはもそよに あきかぜの ふきくるよひに あまのがは)
  
白浪凌 落沸 速湍渉 稚草之
(しらなみしのぎ おちたぎつ はやせわたりて わかくさの)
  
妻手枕迹 大舟乃 思憑而 滂来等六
(つまのてまくと おほぶねの おもひたのみて こぎくらむ)
  
其夫乃子我 荒珠乃 年緒長 思来之
(そのつまのこが あらたまの としのをながく おもひこし)
  
戀将盡 七月 七日之夕者 吾毛悲焉
(こひをつくさむ ふみつきの なぬかのよひは あれもかなしも)
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