光子
読み:こうし
外語:photon

 電磁相互作用に対応するゲージ粒子で、素粒子の一つ。「フォトン」。
目次

性質
 スピン量子数1のボース粒子であり、ボース・アインシュタイン統計に従う。パウリの排他原理は適用されない。
 光子は無質量であるため、何かに吸収などされない限り働き続ける。従って寿命ならびに力の作用範囲は∞である。

概要

二面性
 光子は、素粒子の一つであるが、単純な粒子ではない。光子は、「波の性質を持ちながら、しかし最小の塊からなって一つ二つと数えられる」という特徴を持った存在である。
 この「波と粒子の二面性」という考え方の誕生が、量子論の幕開けとなった。

提唱
 光子は、アルベルト・アインシュタインによって理論的に提唱された。
 まずマックス・プランクが、黒体放射のエネルギーの観測結果から光のエネルギーはある単位の整数倍しか取ることができない、とするプランクの法則を見いだした。この量子論の法則から、波である電磁波の粒子的側面を説明するためにアルベルト・アインシュタインが導入したのが光子である。

特徴

引力、斥力
 電磁相互作用は、電荷を持つ者同士が行なう光子(または電磁波ともいう)の交換が源となる。
 電荷の符号が逆の場合、光子の交換を行なったほうが全体のエネルギーが小さくなる。お互いが近付けば更に頻繁に交換を行なうようになる。これが引力である。逆に同じ電荷同士の場合、光子の交換を行なわないほうがエネルギーが小さくなる。これが斥力である。

エネルギー
 光子の持つエネルギーは、E=hν(h=プランク定数ν=振動数)であり、振動数に比例する。
 振動数が大きいほど波長が短いため、波長が短いほど光子のエネルギーは高いことになる。

反粒子
 光子の反粒子は、光子と同一である。

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