侵襲的人工換気
読み:しんしゅうてき-じんこうかんき
外語:NIV: non-invasive ventilation
酸素療法
の一つで、気管挿管や気管切開をおこなって直接気道を確保し換気する方法。侵襲的人工呼吸療法などとも。対するは
非侵襲的人工換気
。
目次
概要
特徴
チューブ
非侵襲的人工換気との選択
概要
呼吸器疾患あるいは
呼吸不全
の患者への生命維持を可能とする治療法が侵襲的人工換気または侵襲的人工呼吸療法と呼ばれる療法である。
「侵襲的」とは、人工的に気道を確保するために口や鼻からチューブを気管に挿入、あるいは気管を切開して直接気管にチューブを挿入するものである。
人工呼吸療法の目的は患者への
酸素
の供給と
二酸化炭素
の排出、あるいは呼吸仕事量を軽減させることによって、生命維持が困難な水準の低酸素血症(動脈血に酸素が不足した病態)や、急性呼吸性アシドーシス(血中に二酸化炭素が蓄積した状態)を解消することにある。
特徴
チューブ
侵襲的人工換気で使われるチューブは、その気道確保方法により二種類がある。
標準型気管チューブ(ET) ‐ 鼻または口から挿入するチューブ。治療が短期で済む場合はこちらが選択される
気管切開チューブ ‐ 長期にわたる人工呼吸療法が必要となる場合にはこちらが選択される
非侵襲的人工換気との選択
患者に負担が少ない
非侵襲的人工換気
で済む場合はそちらが選択されるが、それが難しい場合は侵襲的人工換気が選択される。
急性呼吸不全の患者であったり、非侵襲的換気を正確に管理できない患者に使用されることが多いが、ほかに
ICU
での外科的処置を施す際に患者の気道確保のために使われることもある。
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