モル
読み:モル
外語:mol
国際単位系
における
物質量
の単位。記号は
mol
。
目次
概要
変遷
当初の定義
新定義
特徴
モル質量
1mol
概要
現在では、物理定数の一つ、
アボガドロ定数
によって定義される。
変遷
当初の定義
SIでは、当初は次のように定義していた。
0.012キログラムの炭素12に含まれる原子と等しい数の要素粒子を含む計の物質量
つまり、核種
12
Cのモル質量は12g/molであり、この系に含まれる原子の数はアボガドロ定数に等しい。
これにより定義されるモルを用いると、1molの核種
12
Cは12g、と表わすことが可能となる。
定義が核種
12
に依存していることはともかくとして、モルは
キログラム
と関連付けられていた。しかしキログラムの定義変更にあわせ、これも定義が変更された。
新定義
国際単位系SIでは、不確かさがあった
アボガドロ定数
を正確にN
A
=6.02214076×10
23
mol
−1
と再定義した。
これによって、核種
12
Cやキログラムの定義とは無関係に、単純な定義値(定数)によってモルは再定義されることになった。
特徴
モル質量
分子
を作るものは
分子量
、そうでないものも構成する元素の
原子量
の総和(式量)の後にグラム(g)を付けると、その物質量は1molとなる。
例えば、
酸素分子
の分子量は32.0であるので、1molの酸素分子は32.0gである。
分子を作らないもの、例えば
塩化ナトリウム
の式量は58.44であるので、1molの塩化ナトリウムは58.44gである。
それぞれ、モル質量として、32.0g/molや58.44g/molと表わすことができる。
1mol
例えば1molの水素(H
2
)は約2gであり、約6.02×10
23
個の水素分子からなり、1atm、0℃(273.15K)では22.4Lを占める。
1molの酸素(O
2
)は約32gであり、約6.02×10
23
個の酸素分子からなり、1atm、0℃(273.15K)では22.4Lを占める。
1molの水(H
2
O)は約18gであり、約6.02×10
23
個の水分子からなる。
水蒸気
であれば1atm、0℃(273.15K)では22.4Lの気体体積となり、液体であれば約18mLになる。
再検索